SQLを活かせる仕事とは?関連の職種や仕事内容、キャリアパスまで解説

データベースを操作するための言語であり、ビッグデータやAIなどの分野で活用できることから、近年需要が高まるSQL。
SQLを習得していれば、様々な仕事でそのスキルを活かすことができるでしょう。
今回はすでにSQLを習得しており、仕事に活かしたいと考えている方や、SQLの習得に興味がある方に向けて、SQLを活かせるのは実際にどのような職種・仕事内容なのかをご紹介していきます。
目次
SQLとは?

SQLとは、リレーショナルデータベースとのやり取りを行い、データ操作・データの検索などを行うためのデータベース言語です。
SQLは1970年代に開発されてから標準化が進められ、1987年には国際標準化機構(ISO)に批准されるなど、現在に至るまで主流のデータベース言語として広く用いられています。
Oracle DatabaseやMySQL、PostgreSQLといった様々なデータベースで利用されており、SQLを使用することで膨大なデータを効率的に操作できるようになるため、あらゆるシステムでデータ管理に活用されているでしょう。
SQLを活かせる仕事内容
SQLを活かせる仕事には、様々な業務内容のものがあります。
主な種類は、以下の4つです。
データ抽出・整形
まずは、データ抽出と整形です。
リレーショナルデータベースでは表のような形式でデータを管理していますが、そこから必要なデータを求められる形で取得するという業務ですね。
SQLの仕事としては基礎的なものとなるでしょう。
データ基盤やデータベースの構築
SQLはデータベースそのものの操作も行えるツールのため、データべースの設計もSQLを用いて行われます。
テーブル構造の定義やインデックス作成、データの初期化など、データベースの骨格となる部分がSQLで記述されています。
データの分析・可視化
SQLのスキルがあれば、データを分析し、その分析結果を可視化するという業務を担うことも可能です。
BIツールと呼ばれる分析・可視化のためのツールを用いることもあるため、BIツールに関するスキルも求められるでしょう。
AI・機械学習関連
AI・機械学習といった先端分野でも、データは非常に重要です。
機械学習分野に強い言語であるPythonなどと組み合わせて、SQLによって操作したデータをもとに機械学習・AIモデルを開発するといったこともあるでしょう。
SQLを扱う主な職種

ご紹介したような業務を担う職種を含め、SQLを扱う仕事は複数あります。
SQLを活かせる主な職種をご紹介します。
データベースエンジニア
データベースエンジニアは、その名の通りデータベース関連の業務を行うエンジニア職種です。
データベースの設計・構築や運用保守などを担う職種で、SQLのスキルは各業務で必須と言っても良いでしょう。
SQLを使用してデータベース構造を設計し、クライアントなど、ユーザーが効率的にデータを取得できるよう最適化やセキュリティ面の対策などを行います。
データサイエンティスト
データサイエンティストとは、ビッグデータを活用し、将来の予測や機械学習モデルの構築などを行う職種です。
データを活用することによって需要予測やマーケティングなどに役立て、ビジネスの課題解決に役立てるなど、データから新たな価値を生み出します。
データサイエンティストについて詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
(内部リンク:https://www.engineer-route.com/column/9868/)
データアナリスト
データアナリストは、過去の蓄積されたデータの分析を行い、企業の業務改善・戦略立案などに役立てる職種です。
データベースから必要なデータを抽出したり、データのクレンジングと呼ばれる修正・削除業務を行ったりするのにSQLを活用しますね。
データサイエンティストと似た職種ですが、データアナリストはデータ収集・分析に特化していることや、データサイエンティストのような将来的な予測は行わないという点で異なります。
SQL関連職種のキャリアパス
SQLを扱うエンジニアとして現在活躍しているという方の中には、キャリアパスに悩む方もいるでしょう。
SQL関連のキャリアパスとして例を挙げると、次のようなものが考えられます。
・データエンジニアとして技術に特化する ・コンサルティング業務を行う ・プロジェクトマネージャーになる |
まず、SQLのスキルの専門性をより高め、技術に特化したエンジニアになるということです。
データベースエンジニアとしてよりデータベース知識を深める、機械学習・AI分野の専門性を高めるなど、得意分野や興味のある分野のスキルを磨いていきましょう。
また、データを用いて企業へのアドバイスを行うコンサルティングの道に進むのも選択肢のひとつですね。
データ分析のスキルはもちろん、マーケティングや経営に関する知識も必要になります。
マネジメントや上流工程の経験を積み、プロジェクトのマネジメントを行う立場になるというキャリアパスもあるでしょう。
SQL関連で活かせるスキルや資格

SQLを活かして仕事を行うには、SQL以外にも職種ごとに様々なスキルや知識が必要になります。
ここでは、SQLとともに学んでおくと良いスキルとおすすめの資格をご紹介します。
SQLとともに学んでおきたいスキル
必須となるSQL・またデータベース知識とともに学んでおきたいスキルに挙げられるのが、プログラミング言語「Python」と統計学の知識です。
Pythonは機械学習・データ分析分野を得意としており、SQLやデータベースとともに必要とされることが多いでしょう。
シンプルで分かりやすい言語のため、比較的学習もしやすいとされています。
また、データ分析に欠かせないのが、統計学の知識です。
データサイエンティストの業務など、抽出されたデータを有効な形に加工・分析するためには必須となるでしょう。
おすすめの資格
SQLの関連資格として挙げられるのが、
- Oracle Master
- データベーススペシャリスト
- OSS-DB技術者認定資格
などです。
Oracle Master・OSS-DB技術者認定資格に関してはどちらもSQLとデータベースに関するスキルが求められますが、その内容がOracle Databaseが中心となっているか、ープンソースデータベースであるPostgreSQLが中心となっているかという違いがあります。
データベーススペシャリストは、IPA(情報処理推進機構)が実施する国家資格ですが、IPAによる情報処理試験の中でも最高レベルとされており、難易度は非常に高くなっているでしょう。
SQL資格については、こちらの記事もご覧ください。
(内部リンク:https://www.engineer-route.com/column/9554/)
まとめ
今回の記事では、データベース言語SQLのスキルを活かせる職種や業務について、その後のキャリアパスやおすすめの資格とともに詳しくご紹介しました。
ビッグデータやAIの発展によりデータが注目を集めている現代では、データベース、ひいてはデータベースを操作するのに欠かせないSQLには高い需要があります。
資格取得などを目標に、スキルの習得や向上を目指してみてはいかがでしょうか。