Rubyエンジニアとは?仕事内容・未経験からの目指し方・必要スキルも
Rubyエンジニアとは、Rubyというプログラミング言語を取り扱うエンジニアのことです。
流れが速いITの分野で、常に最先端を追い求めるRubyエンジニアは、人気がある魅力的なエンジニア職の一つです。
Rubyは、大手はもちろん、有力なサービスを提供する多くの企業が採用している言語でもあります。また、若者に高い人気を誇り、独学で学習する人もいるほどです。
そこで今回は、Rubyエンジニアの基本情報や主な仕事内容、Rubyエンジニアの今後の将来性などをご紹介します。
Rubyエンジニアを目指している方は、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
Rubyエンジニアとは?
まずは、Rubyエンジニアとはどんな職業なのかを詳しくご紹介します。
Rubyは、日本で制作され国際規格としても認証された日本初のオブジェクト指向型スクリプト言語です。
Rubyエンジニアは、このRubyを得意領域とし、Rubyを使ってプロジェクトに参画し、仕事を勧めていくエンジニアです。
プロジェクトでもよく使われるRubyのフレームワークとして、Ruby on Railsがあります。Rubyエンジニアは、Rubyのほかにも、このRuby on Railsも使用することができます。
Ruby on Railsは、簡単なcodeでデータベースからビューまでのフルスタック機能が充実していて、簡単なコーディングと修正によって、速さと質の両方を実現させた開発ができます。
また、Ruby on RailsはWebアプリケーション開発だけではなく、インフラ系の開発や業務システム開発、機械学習などでも利用されており、そういった分野でもRubyのスキルは歓迎されます。
そんなRubyエンジニアが扱うRubyは、Webアプリケーション開発に使用されることが多く、Web開発専門言語としてイメージされがちですが、実際には非常に汎用性のある言語なのです。
ちなみに、Rubyを活用しているプロダクトには、クラウドワークスやグノシー、スマートニュース、価格コム、マネーフォワード、COOKPAD、食べログ、Hulu、GitHub、Airbnbなど様々なものがあります。
Rubyエンジニアが携わる主な仕事内容
Rubyエンジニアの仕事内容は、主にRubyでの開発業務となります。
具体的な開発内容は、Webサイト・Webアプリ・スマホアプリ・API開発・スクレイピングなど多岐にわたります。
近年では、ゲーム開発や人工知能開発でもRubyエンジニアが活躍しつつありますね。
Rubyエンジニアが携わる代表的な仕事内容について、詳しく見てみましょう。
Webアプリ開発
まず、Rubyを用いた開発のメインとも言えるWebアプリ開発です。
先ほどご紹介したフレームワーク、Ruby on Railsを使うことで効率的なWebアプリの開発が可能になります。
開発コストが高く実現しにくかったアプリも、Rubyによって短期間での開発が可能になりました。
Webサイト・ECサイト開発
アプリだけでなく、ECサイトをはじめとするWebサイト開発業務もRubyエンジニアに多い仕事です。
HTML/CSSやJavaScriptなど、Webサイト構築で用いられることが多いスキルが同時に求められることもあるでしょう。
ECサイト開発では決済機能の実装に手間がかかりますが、RubyではSolidusという決済機能部分の開発を容易にするパッケージがあるというのが、Rubyが用いられる大きな理由です。
また、Ruby on Railsによってユーザー情報の管理機能やログイン、コミュニケーション機能の開発も効率的に行えるため、SNSサイトの開発も多くありますね。
API開発
複数のシステムをつなぐ役割を持つAPIの開発でもRubyが利用されています。
クラウドの普及など様々な要因から、APIを活用した言語の制限のないシステム連携によってデータを共有するといったことが多くなっています。
Ruby on RailsにはAPIのオプションもあるため、APIの実装に必要な開発を比較的簡単に行うことができます。
スクレイピング
スクレイピングとは、Webサイトの大量の情報の中から必要なものを自動抽出する技術です。
例えばECサイトから価格だけを抽出したり、ニュースサイトの見出しだけを抽出したりといったことですね。
RubyはNokogiriというライブラリを用いてスクレイピングに利用されることも多い言語です。
Rubyエンジニアとして、このスクレイピング業務に携わることも多いでしょう。
Rubyエンジニアの平均年収
Rubyエンジニアの年収は、職場や勤務形態によっても大きく異なります。
正社員のRubyエンジニアとフリーランスのRubyエンジニア、それぞれの平均的な年収は以下のようになってます。
正社員Rubyエンジニアの場合
正社員のRubyエンジニアの平均年収は、約500〜600万程度とされています。
スキルやキャリアによって左右されるため、20代では400万円程度、40〜50代では700万円を超える人もいるなど、年齢によっても異なるでしょう。
上流工程とされる設計に携わったり、チームのマネジメントなどができるエンジニアは年収が高い傾向にあります。
フリーランスRubyエンジニアの場合
フリーランスRubyエンジニアの平均年収は約700〜800万程度とされています。
案件の月単価相場としては、平均約70万円ほどです。
こちらもスキルや経験で左右するため、中には経験が浅く200〜300万程の人や、年収1,000万円を超えるエンジニアもいるでしょう。
このように、勤務形態や所属する企業での違い以外にも、年収には個人のスキルや経験が大きく関わります。
Rubyのスキルレベルを上げたり、上流工程の経験を積んでキャリアアップを図ったりすることで、さらなる年収アップが目指せるでしょう。
Rubyエンジニアは未経験でも目指せる?
結論から言えば、まったくの未経験からRubyエンジニアを目指すのは困難です。
フリーランス案件ではスキルが重視されますし、未経験OKの企業は倍率が高いため少しでも経験のある人が優先されるでしょう。
しかし、Ruby以外での言語の開発経験がある場合は十分にチャンスがあります。
もちろんRubyを学習し基礎を身に着けておくことは必須ですが、別の言語の開発経験があればそれが採用の評価につながり、業務を通してRubyを学びながら経験を積める可能性もあります。
例えば、RubyでのWeb開発と同様バックエンド業務に利用されるPHPやJavaなどの経験は良いアピールになりますね。
また、Rubyは比較的学習難易度の低い言語です。
たとえ他言語の開発経験がなくても、独学でRubyを学習し何かしらのサイトを制作・開発して自ら経験や実績をつくることで、まったくの未経験者でもRubyエンジニアとして働ける可能性もあるでしょう。
まずは動画や参考書などの書籍を利用したり、プログラミングスクールに通ったりして、Rubyのスキルを身に着けていきましょう。
Rubyエンジニアに求められるスキル
それでは、Rubyエンジニアにはどのようなスキルが必要とされるのでしょうか。
Rubyエンジニアに求められる代償的なスキルを3つ、ご紹介します。
フレームワークに関するスキル
Rubyが多くの開発現場で採用される大きな理由が、フレームワークであるRuby on Railsです。
フレームワークを利用すれば最低限のプログラミングで効率よく開発ができるため、Rubyでの開発業務にはこのフレームワークが必須と言えるほど活用されています。
そのため、Rubyエンジニアにはフレームワークを扱えるスキルが求められます。
ITインフラの構築スキル
バックエンドの開発言語であるRubyのエンジニアには、サーバーやネットワークなどのITインフラのスキルも必要です。
- サーバー知識
- データベースを操作するための知識
- ITインフラの構築スキル
- クラウドスキル
などに加えて、近年より重要になっているセキュリティ知識なども押さえておきましょう。
特に、ポートフォリオのためにWebアプリを自ら開発したいという場合は、ITインフラも自分で構築する必要があります。
インフラ知識は、身に着けておくとRuby以外でもあらゆる分野で役立つでしょう。
フロントエンドの開発スキル
バックエンド開発に用いられるRubyですが、併せてフロントエンドの開発スキルがあるとWebアプリ開発を担うエンジニアとしてより重宝されるでしょう。
JavaScriptやHTML/CSSなどの言語も習得できると、業務の幅を広げることができますね。
Web開発の一連を担えるエンジニアとしては、Webデザインについても知識やセンスがあるとより良いでしょう。
【フリーランス向け】Rubyエンジニア案件の探し方
フリーランスRubyエンジニアの案件の探し方には、主に次の4つがあります。
- クラウドソーシングを利用する
- 勤めていた企業や取引していたクライアントから案件を紹介してもらう
- ブログやSNSなどを活用して自ら営業する
- フリーランス向け案件サイトを利用する
中でも最もおすすめなのは、フリーランス向け案件サイトを利用することです。
フリーランス向け案件サイトでは、案件情報が豊富に掲載されているほか、エージェントが自分のスキルや条件に合った案件を探してくれるエージェントサービスが利用できます。
案件探しに慣れていない初心者の方はもちろん、できるだけ高単価の案件を探したいスキルの高いエンジニアにとっても希望の案件を見つけやすい方法です。
Rubyエンジニアの将来性
最後に、Rubyエンジニアの将来性を見ていきましょう。
Rubyエンジニアの需要は、今後も高いという事が予想されます。
Rubyエンジニアの需要が高い理由として、Rubyエンジニアの求人や案件数が多いこともあげられます。
また、RubyはWebサイト制作、SNS開発、Webアプリケーション開発、スマホアプリケーション開発、スクレイピング、SaaS開発、機械学習などの人工知能開発、などのさまざまな開発に使用されています。
世界中のITエンジニアのコミュニティでソースコードをレビューし合うGitHubPullRequestの2019年1月~3月のシェア率の統計において第10位を獲得するなど、人気の高い開発言語でもあるからです。
さらに、将来的には人工知能やloT、ブロックチェーン、ビッグデータ、5GなどによるIT業界の飛躍的な拡大や、エンジニアの高齢化問題などの観点によって、Rubyエンジニアを含むエンジニアは人材不足が予想されます。
2030年までに、79万人のITエンジニアが不足すると言われているほどです。
このような分析を考えると、Rubyエンジニアの需要は短期的な視点から見ても増加していくでしょう。
また、長期的な視点から見ても、幅広く利用されているRubyエンジニアの需要は伸びると言えます。
まとめ
いかがでしたか?
RubyやRubyエンジニアについて詳しく知ることはできましたか?
Rubyエンジニアを目指すなら、Rubyはもちろん、Ruby on Railsを学習しつつ、ポートフォリオになるシステムを作ることをオススメします。
また、未経験からRubyエンジニアを目指す場合は、人間関係を広げるためにも積極的に勉強会に参加すると良いでしょう。Rubyの勉強会なら、Rubyの知識が身につくだけでなく、現役のRubyエンジニアと知り合いになれるチャンスでもあります。
Rubyエンジニアは、実務経験が少ない方でも応募できる案件が多いという特徴もあります。スクールなどの学習環境も整っているので、エンジニアを目指す方に最適な言語ともいえるのです。
ぜひ、Rubyエンジニアの仕事内容をしっかり理解し、スキルや知識を身に着け、社会に役に立つRubyエンジニアを目指してくださいね。