負荷分散とは?エンジニアなら知っておくべき負荷分散の定義

負荷分散は、ロードバランシングやロードバランスとも呼ばれるサーバやネットワークに関する用語です。
エンジニアの方なら、負荷分散という単語を耳にしたことがあるのではないでしょうか。
そこで今回は、負荷分散の仕組みや負荷分散の定義などをご紹介します。
エンジニアの皆さんは、ぜひ参考にしてくださいね。
負荷分散とは?
普段私たちが見ているインターネット上で公開されているWebサーバは、クライアントPCからのアクセスが集中した時に大きな負荷がかかってしまいます。
このサーバへの負荷を分散するには、同じ役割を持つサーバをいくつか導入し、それらの上位に負荷分散装置であるロードバランサを取り込む必要があるのです。
このように、負荷分散は負荷ができるだけ均等になるように処理を分散し、割り当てることを指します。
負荷分散は、専用の機器を使用したり、DNSサーバの設定をしたり、サーバに負荷分散ソフトウェアを取り入れることによって実現できます。そして、性能の改善や冗長化の用途などで使うことができます。
負荷分散の仕組みは?
次に、負荷分散の仕組みについて見ていきましょう。
通常、ネット上のWebサイトにアクセスが生じた際、一台のサーバがリクエスト全体を処理しますが、負荷分散装置を使用すると、アクセスをいくつかのサーバに分割して処理することができます。
例を挙げると、100アクセス分のリクエストが発生した場合、通常は100アクセス全ての処理を行うところ、負荷分散装置では二台のWebサーバに交互にアクセスを振り分けることにより、一台当たりのWebサーバの負荷は50アクセスになります。
このように負荷を分散させ、レスポンスを上げるのです。
負荷分散装置は、ネットから受け取ったアクセス全てを集約し、どのサーバに割り当てるかを決めます。送信先はそれぞれのサーバに割り当てられたIPアドレスとなり、負荷分散装置自体には仮想IPアドレスが設定されます。
ロードバランサの役割や機能
負荷分散の目的やロードバランサの機能などをご紹介します。
速度低下を防ぐこと
SEOの観点などから、Webサイトのページ表示速度の高速化は重要となります。
そのため、Webサイトに人気が出てアクセスが上がっても、ページの表示速度が低くならないように対策する必要があります。
サーバに負荷がかかると、処理に時間がかかってしまい、利用者はページが重く感じてしまうでしょう。
そんなときにロードバランサの登場です。
実際のサーバも一台から二台以上に増やすことにより、負荷を分散します。そして、Webサイトのページ表示速度の低下を防いで、高速化することが可能です。
ダウンしたサーバに送らない
一台のサーバで運用している場合、故障してしまうとサービスは停止し、修理などをしなければ元の状態には戻りません。
しかし、ロードバランサの仕組みでは、実際のサーバをいくつかサーバで構成しているので、そのうちの一台が故障してもほかのサーバに自動的に切り替えれば、利用者は続けてアクセスすることができるでしょう。
故障したサーバを修理し元のロードバランサの仕組みに戻すと、再び構成と機能などを回復することもできます。
サーバのメンテナンス
ロードバランサを使うことで、サービスを一時停止しなくてもサーバのメンテナンスを行うことができます。
これは、ロードバランサの設定をメンテナンス中のサーバに振り分けしないように設定することで実現します。
まとめ
負荷分散の仕組みについてご紹介してきました。
負荷分散の仕組みをしっかり理解して、ロードバランサを活用することで、ストレスの少ないWebページの閲覧が可能となるでしょう。
また、サービスを提供する企業にとっても保守しやすい仕組みを構築できるのです。
ぜひ、負荷分散の仕組みをよく理解して、幅広い世界で活躍できるエンジニアを目指してくださいね。