組み込み系エンジニアが勉強しておきたいこと!おすすめ資格や勉強法も
進歩の早いIT業界では、エンジニアを目指す方はもちろん、エンジニアとして活躍し続けるためにも日々勉強が欠かせません。
IoTの広がりにより需要の高まるエンジニア職種のひとつ、組み込み系エンジニアでもそれは例外ではないでしょう。
そこで今回は、組み込み系エンジニアはどのようなことを勉強しておくべきか、必要な知識やおすすめの資格などをご紹介していきたいと思います。
目次
組み込み系エンジニアとは?
様々な家電や自動車、電子機器には、それらを制御し、正常に動作させるためのシステムが組み込まれています。
組み込み系エンジニアとは、このような組み込みシステムの設計や開発を担っているエンジニアのことを指します。
AIの進歩やIoTの広がり、またあらゆる業界でのDX化の動きにより、組込みシステムの需要は大きく高まり、組み込み系エンジニアは注目されるエンジニア職種のひとつとなっています。
今後注目を集める組み込み系エンジニアを目指すため、また組み込み系エンジニアとして幅広い仕事を行い、キャリアアップを目指すためには、様々なスキルや知識が必要となるでしょう。
そのため、活躍には勉強を重ねることが重要になります。
組み込み系エンジニアが勉強すべきこと
それでは、組み込み系エンジニアにはどのような知識が必要になるのでしょうか。
組み込み系エンジニアが学んでおくべき主なスキルをいくつかご紹介します。
プログラミング言語
まずは、エンジニアに欠かせないプログラミング言語です。
組み込み系エンジニアに求められるプログラミング言語として挙げられるのは、
- C言語
- C++
- Java
- アセンブリ言語
などです。
まず欠かせないのが、C言語ですね。
処理速度の速さとそのシンプルさなどから組み込み系システムの主流言語となっている言語です。
また、特に数字を使用するシステムなど、機械制御で用いられるのがアセンブリ言語です。
アセンブリ言語でなければ機能的に実現できないものも多いでしょう。
C言語も、機械語に近く記述量の多いアセンブリ言語も比較的難易度は高いとされていますが、組み込み系エンジニアに欠かせない言語となっています。
ハードウェア知識
組み込み系システムは、家電やロボット、電子機器など様々なハードウェアに搭載されます。
そのため、その開発を担う組み込み系エンジニアはハードウェアに関する知識も欠かせないでしょう。
様々なハードウェアそれぞれの特性を理解し、図面を読み取るといったスキルが求められます。
AI・機械学習の知識
今後、組み込み系エンジニアとしての需要を高め、活躍していくためには、最新技術であるAIや機械学習に関する知識も学んでおきましょう。
AIを搭載した家電などもどんどん登場しており、今後もさらに進化するAIを活用した案件は増加していくことが考えられます。
将来性の高い組み込み系エンジニアになるには、不可欠なスキルのひとつですね。
電子基板の知識
基本的には、組み込み系エンジニアが電子基板やマイクロプロセッサーの設計などに直接かかわる案件は少ないでしょう。
しかし、様々なハードウェアに触れる組み込み系エンジニアは、電子基板・マイクロプロセッサーなどの知識もある程度身に着けておくのがおすすめです。
英語
組み込み系エンジニアに限った話ではありませんが、英語をベースとするプログラミング言語を扱うエンジニアは、最低限英語力も必要です。
英語力があれば最新のIT情報を海外からいち早く収集することや、英語の仕様書・技術書なども参考にすることができます。
グローバル化が進み海外との取引の増加も考えられるため、英語力があればキャリアアップにも役立つでしょう。
組み込み系エンジニアになるためにおすすめの資格
組み込み系エンジニアに資格は必須というわけではありませんが、資格を取得しておくことで転職や案件獲得の際にスキルをアピールしやすくなります。
学習の目標やモチベーションとして、資格取得を目指すのも良いでしょう。
組み込み系エンジニアにおすすめな資格には、次のようなものがあります。
情報技術者試験
まずは、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が運営する国家資格である、情報技術者試験です。
ITに関するあらゆる知識が問われるもので、組み込み系エンジニアだけでなくエンジニア職種全般におすすめできる資格ですね。
エンジニアの登竜門とされる基礎的な知識を問われる「基本情報技術者試験」と、より応用的な知識を問われる「応用情報技術者試験」の2つのレベルがありますので、まずは基本情報技術者試験から合格を目指しましょう。
電子回路・制御なども出題範囲に含まれるなど、得た知識は実務でも活かすことが可能です。
組込み技術者試験制度(ETEC)
組込みソフトウェア技術者試験とも呼ばれるETECは、一般社団法人組込みシステム技術協会によって運営されている、組み込み系エンジニア向けの試験です。
基礎レベルである「組込みソフトウェア技術者試験クラス2」と、リーダーとして活躍できるスキルを測る「組込みソフトウェア技術者試験クラス1」の2つの難易度があり、クラス2で500点以上であればクラス1に挑戦できます。
試験ではありますが合否はなく、点数に応じてスキルがグレードAからCまでにランク分けされます。
どの程度理解できているかを知ることができる試験ということですね。
エンベデッドシステムスペシャリスト試験
情報技術者試験と同様IPAが運営する国家資格のひとつで、組み込み系システムの設計・開発のための幅広い知識を問う試験です。
IPA主催の情報処理技術者試験の中でも高度情報技術者試験のひとつとして高い難易度の試験であり、組み込み系システム開発の基礎から電子回路など応用的なスキルまで様々な知識が求められるでしょう。
合格率も17%ほどと低いため、中級〜上級者向けの試験と言えます。
組み込み系エンジニアの勉強法
これまでご紹介したように、組み込み系システムには様々なスキルが必要になります。
これらを身に着け、資格を取得するためには、以下のような勉強法で日々学ぶことが重要です。
- 学習サイトを利用する
- 参考書など書籍を利用する
- プログラミングスクールに通う
学習サイトや参考書などから基礎を学び、その後実際に手を動かしてみるといった独学での学習法も有効です。
未経験で何から学んでよいか分からない、効率的に学習したいという方は、プログラミングスクールに通うのもおすすめです。
もちろんコストはかかってしまいますが、基礎からわかりやすく学ぶことができるでしょう。
近年ではオンラインでの受講が可能なスクールもあるため、有効に活用してみましょう。
まとめ
今回は、様々なハードウェアに組み込まれるシステムの設計・開発を担う組み込み系エンジニアが学んでおくべきことやその勉強法について詳しくご紹介しました。
組み込み系エンジニアはもちろん、日々進歩するIT業界で働くエンジニアには、常にスキルアップを目指し勉強する姿勢が活躍のために重要になります。
エンジニアとして将来性を高めるためにも、最新の情報にはアンテナを張り、学び続けていきましょう。
資格取得を目標とするのもおすすめですね。