COBOL案件の特徴・単価相場|将来性と高単価案件の探し方も解説!

現代でも企業の根幹となるシステムなどで利用されているCOBOLは、歴史の長いプログラミング言語のひとつです。
フリーランスエンジニアの方の中にも習得している、仕事で活用したことがあるといった方も多いのではないでしょうか。
今回はそんなCOBOLを扱う案件について、その具体的な業務内容や将来性など、フリーランスエンジニアが気になるポイントをご紹介したいと思います。
目次
COBOLとは?

COBOLとは、1959年に開発されたプログラミング言語です。
その名は「Common Business Oriented Language」の略称で、事務処理などのビジネス処理への活用を目的として開発されました。
英文に近く、人間が理解しやすいコードと堅牢性、また大量のデータを扱うことのできるファイル管理能力の高さが大きな特徴となります。
これらの特徴から大規模な業務システムに多く利用されており、特に堅牢性や安定性を求める行政機関や金融・保険業界などで活躍していますね。
リリースは古く歴史のある言語ですが、2002年にはオブジェクト指向に対応するなど時代とともに仕様拡大が行われています。
COBOL案件の主な種類と業務内容
それでは、そんなCOBOLの案件にはどのような業務内容のものがあるのでしょうか。
COBOL案件の主な種類を3つ、ご紹介します。
既存システムの運用・保守
歴史の古い言語であるCOBOL案件では、既存のシステムの運用・保守案件が最も多くなっています。
特に安定性を好みCOBOLで開発された旧来のシステムを運用している、官公庁などの公的機関や金融機関などの大規模な基幹システムに関する保守案件が多くなるでしょう。
改修や追加開発、また運用中に障害やエラーが起きた際の原因追及と修正対応などが具体的な業務となりますね。
既存システムのリプレイス
COBOLで開発された既存のシステムを他の言語ベースのシステムに置き換えるための、リプレイス案件も中にはあります。
基幹システムなどのリプレイスには大きなコストがかかることもあり、大規模なプロジェクトになることも多いため高単価になりやすい案件ですね。
しかし、COBOLのスキルだけではなく移行先の言語の知識など高いスキルと経験が必要になります。
COBOLと併せて、人気の言語など時代に合った言語を習得して置くのも良いでしょう。
基幹システムの開発
COBOLでの基幹システムの新規開発も、近年少なくはなっていますが案件として存在しています。
COBOLの性質上、新規開発でもシステムの堅牢性が重視される官公庁や金融・保険企業など、大規模な開発が多くなるのが特徴ですね。
そのため、チームで開発にあたる案件となるのが一般的でしょう。
大規模システムのため、COBOL以外にも多様なOSや言語の知識・スキルや設計スキルなどが求められますね。
COBOL案件の単価・報酬目安
COBOL案件の単価相場は、約50万〜60万円程度とされています。
実際に「エンジニアルート」に掲載されている案件を見ても、約55万円ほどの案件が多く見受けられますね。
しかし、これはあくまで相場で、自身のスキルや経験年数、また新規開発案件か保守案件かといった案件の種類によっても変わってきます。
基本的には、より高いスキルの求められる新規開発案件の方が単価は高くなりますね。
特に、上流工程の経験やスキルがあれば高単価を狙えるでしょう。
高収入を目指す方は、まず様々なスキルや経験を積んでいきましょう。
COBOLのフリーランスエンジニア向け案件例

例として、実際に「エンジニアルート」に掲載されている案件を見てみましょう。
案件概要 | 銀行向けシステム構築 |
主な業務内容 | 既存システムの再構築・機能追加に伴うシステム構築(基本設計〜テストまで) |
必要なスキル | 銀行システム開発経験 設計からテストまで対応可能なスキル コミュニケーション能力 |
報酬 | ~55万円 |
案件概要 | システム開発における管理業務 |
主な業務内容 | オンラインシステムの改修案件・進捗管理 |
必要なスキル | COBOL開発の上流〜下流まで対応可能 スケジュールや進捗管理経験 |
報酬 | 〜70万円 |
COBOL案件の動向と将来性
COBOL案件は、新規開発案件がそれほど多くはないために案件数自体は多くありません。
しかし、歴史の長い言語であることから扱えるエンジニアが高齢化しており、エンジニアの数は不足していると言われています。
COBOLを扱うエンジニアにはベテランのエンジニアが多いため、案件も年齢不問のものが多いのが特徴ですね。
既存のシステムに大規模なものが多いことからリプレイスにはコストがかかるため、今後も保守改修案件は発生することが考えられ、エンジニア需要が無くなるということは考えにくいでしょう。
しかし、新規開発に採用されることは少なく、またリプレイスの動きもあるため、将来性という面においては高いと言うのは難しいかもしれません。
エンジニアとして将来性を高めるということを考えると、若手のエンジニアの方はCOBOL以外にも将来性や需要の高い言語を身に着けておくのがおすすめです。
高単価なCOBOL案件を獲得するには?
多くはないCOBOL案件の中でもより高単価な案件を獲得するには、どのようなポイントを意識すれば良いのでしょうか。
業務の正確性を高める
まずは、基本となる業務の正確性を高めましょう。
必須となるスキルがなければ、案件自体の獲得が難しくなります。
COBOL案件で多くある公的機関や金融・保険機関など、案件で携わる業界の知識をしっかりと身につけるのも重要ですね。
業界知識があるかないかで、業務の質には大きな違いが出ます。
知識を実務に活かすことができれば、スキルの高いエンジニアとして重宝されることになるでしょう。
マネジメントスキルを習得する
COBOL案件に関わらず、エンジニア案件ではより上流の工程や責任ある役割の業務を任せられることが単価を上げることに繋がります。
特に、スケジュール管理や進捗管理、メンバーのタスク管理などを行うマネジメントスキルの習得を目指しましょう。
プロジェクトをまとめるプロジェクトマネージャーとして案件に携わることができ、高単価を目指すことができるでしょう。
フリーランス向け案件サイトを活用する
高単価の案件を獲得するには、案件探しの方法も重要です。
おすすめなのは、フリーランスエンジニア向けの案件サイトを活用することです。
案件サイトでは精査された多様な案件が掲載されており、条件ごとに検索できる他、エージェントサービスを利用することができる場合があります。
エージェントサービスではエージェントが希望条件に合った案件を紹介してくれるため、営業の手間が必要ありません。
また、信頼できる高単価の案件にも出会いやすいため、好条件の案件を手間なく見つけたい方には特におすすめです。
まとめ
今回の記事では、フリーランスエンジニアの方に向けてCOBOL案件の特徴や将来性、案件獲得のポイントなどを詳しくご紹介しました。
歴史ある言語であるCOBOLは、現代でも扱えるエンジニアには一定の需要があります。
COBOLを案件に活かしつつ、さらに将来性の高い言語を習得してエンジニアとしての市場価値を高めていけると良いですね。