ITエンジニアが不足する4つの要因|求められるIT人材になるには

近年、ITエンジニアは人材が不足しており、エンジニアへの転職・就職を考えている方にとっては就職しやすい業界だと言えます。
しかし一方では供給過多だと囁く声もあり、実際はどうなのかと疑問をお持ちの方もいるでしょう。
今回は実際にITエンジニアが不足しているのかどうかとその要因を、今後エンジニアを目指す方に向けて需要の高いエンジニアになるために欲しいスキルなどとともにご紹介したいと思います。
目次
1. ITエンジニアは不足している?データから分かる現状

まずは実際のデータを参考に、ITエンジニアが不足しているのかどうか現状を見ていきましょう。
経済産業省が2019年3月に公表した「IT人材需給に関する調査」では、2018年時点ですでに22万人もの人材が不足しており、その後の予測でも2019年には26万人、2020年には30万人、最終的に2030年には約45万人ものITエンジニアが不足すると試算されています。
これは需要の伸びが中位のシナリオであった場合の試算であるため、今後、想定よりもさらにIT需要が伸びていった場合には需要と供給により大きなギャップが生まれるということになりますね。
1-1. 特に不足しているITエンジニア分野
エンジニア人材が不足している、と一口に言っても、その需要と供給のバランスは分野によっても違いがあります。
調査データでは、特に「AI」や「IoT」、「ビッグデータ」といった先端分野において進展が目覚ましいために需要が急拡大しており、深刻なエンジニア不足に陥っているとされています。
その一方で、Web系など比較的参入しやすいエンジニア分野については飽和状態にあるという結果も出されており、この分野ごとのギャップが「ITエンジニアは人材が不足している」という声と「供給過多である」という声が両方聞こえてきてしまう原因となっているのでしょう。
2. ITエンジニアの不足が加速する4つの要因・背景
では、なぜITエンジニアの人材不足は加速しているのでしょうか。
その原因となる背景を、4つご紹介します。
2-1. IT市場が急成長・変化を遂げているため
まずはIT市場が急成長していること、また変化の激しい業界であることから、IT需要、特に先端技術に関する需要が高まっているということが挙げられます。
先端分野の発展とともに企業のDX化も進み、IT企業だけでなく様々な分野・業界でITエンジニアが求められるようになっています。
今後もさらに業務をIT化する企業が増えることは想像に固くなく、さらなる需給のギャップを生む要因となるでしょう。
2-2. 専門性が高く技術の取得が困難なため
また、エンジニア業務は専門性が高く、幅広い知識とスキルを必要とするために、技術を取得し、戦力として働けるようになるまでに時間がかかるということも原因のひとつになります。
スクールなどでまず基礎的なスキルを身に着けたとしても、すぐに様々な業務に対応できるわけではなく、実務経験を積まなければ活躍できる人材となるのは難しいでしょう。
そのため高度なスキルや深い知識を持つ人材の数は少なくなり、難しい分野や案件において人材不足が叫ばれることになります。
2-3. 労働人口が減少しているため
日本全体として少子高齢化と人口の減少により労働人口が減っているということも、IT人材においても人材の確保が困難である要因になっています。
先ほどご紹介した経済産業省の調査においても2010年と比較して現在は50歳以上のITエンジニアの数が増加していることが公表されており、IT業界でも高齢化が問題となっているのです。
働き方も多様化していることで、技術を身に着けた若手のエンジニアはフリーランスとして独立したり海外に拠点をおいたりといったことも多くなっているため、そういった人材の流動化も企業のIT人材不足につながっていますね。
2-4. 業界の労働環境に対するイメージが悪いため
IT業界の労働環境について世間的にネガティブなイメージがあるということも、人材確保を困難にする要因です。
インターネット上での声などが注目され、納期前の激務やトラブル対応などによる急な残業、休日出勤などのイメージが着いてしまい、過酷な労働環境という印象から人が集まりにくくなってしまっています。
働き方改革もあり現在は見直されている部分でもあり、また企業や分野によっても環境が異なりますが、そういったイメージから業界全体が敬遠されてしまっているということです。
3. 求められるITエンジニアになるためには|需要の高い分野・必要なスキル
様々な要因から人材不足が叫ばれているIT業界で活躍できる、求められるエンジニアになるためには、まずはどのような分野・スキルに需要があるのかということを理解しておくことをおすすめします。
現在、人材不足の傾向にある分野には、次のようなものがあります。
3-1. AI・ビッグデータ関連
先程から例としてあげているAIやビッグデータなどの先端分野は、急成長している分野のため需要が非常に高くなっています。
エンジニア業務はもちろん、大量のデータや機械学習を活用して業務に活かせるだけの数学的知識や経営的な目線もあると良いでしょう。
3-2.セキュリティ関連
サイバー攻撃や不正アクセス、また情報漏洩などからシステムを守るセキュリティ関連のエンジニアも非常に需要が高いでしょう。
DX化やIoTの広がりに伴って安全性への意識は高まっており、高度なセキュリティ技術が求められますね。
3-3. プロジェクトマネージャー
開発プロジェクトを円滑に進めるためのマネジメントを行うのがプロジェクトマネージャーです。
高い技術力や実務経験とマネジメント能力が問われるもので、高齢化の進むIT人材の中で今後も需要が増加していくことが考えられるでしょう。
もちろん、ただ需要の高い分野を目指すだけでは現場から求められるITエンジニアになることはできません。
これらの分野で大きな戦力となるためには、以下のような様々なスキルが必要になります。
- プログラミングスキル
- コミュニケーション能力
- 最新技術に関するスキル
- マネジメントスキル
プログラミングスキルはもちろん、クライアントやプロジェクトメンバーと円滑に開発を進めるためにはコミュニケーション能力が非常に重要になります。
実務経験を積みリーダー的な役割を果たすには、マネジメントスキルも学べるとよいでしょう。
また、需要が高く供給の少ない最新技術に関するスキルがあれば重宝するエンジニアになることができます。
常に最新の技術をチェックし努力し続ける姿勢が大切だということですね。
まとめ
今回は人材不足が囁かれるITエンジニアについて、その需要と供給の実情と人材不足の要因、さらには今後活躍するITエンジニアを目指す方に向けておすすめの分野や必要なスキルなどを詳しくご紹介しました。
エンジニアの中でも、需要は分野や扱えるスキルによって大きく異なります。
より需要が高く、第一線で活躍できるエンジニアを目指すには、参入する分野や学ぶスキルを見極めることも重要になってくるでしょう。