「ゲームプログラマーはきつい」と言われる9つの理由|やりがいも解説

ゲームに携わる仕事がしたい、とゲームプログラマーを目指す方の中には、「ゲームプログラマーはきつい」という声を聞き不安を持った方もいるのではないでしょうか。
また、実際にゲームプログラマーとして働きはじめて「きつい」と感じ始めており、原因を知りたいという方もいらっしゃると思います。
今回はそんな疑問や不安を持つ方に向けて、ゲームプログラマーが「きつい」と言われる理由についてご紹介します。
ゲームプログラマーとは?

ゲームプログラマーとは、その名前の通りゲームを開発するために、企画や設計に沿ってプログラミングを行う職種です。
ゲーム開発現場では主に、ユーザーから見えない部分を担当する「サーバーサイド開発プログラマー」、ユーザーの目に触れるUIなどを担当する「フロントエンド開発プログラマー」、ゲームが問題なく動作するためのインフラ環境を構築する「インフラエンジニア」の3つの役割に分けられて開発を行います。
この3つの役割やゲームの種類、環境によっても求められる言語などのスキルが変わってきますね。
ゲームプログラマーの仕事内容
では、ゲームプログラマーの詳しい仕事内容を見ていきましょう。
◯プログラミング
まず、ディレクターなどが設計した仕様書やシナリオに基づいて、ゲームを組み上げるためのプログラミングを行います。
キャラクターの動作からサウンドまで、ゲームを構築するためのシステムをすべてプログラミングしていきます。
◯デバッグ・修正
プログラミングができると、「デバッグ」という作業に入ります。
これはゲームが問題なく想定通りに動作するかどうかテストするもので、システムに不具合やバグがないかを確認し、修正するということを繰り返し行います。
ユーザーの目線に立ちデバッグを専門に行う、「デバッガー」と呼ばれる人もいますね。
◯運用保守
完成したゲームがリリースされたあともゲームプログラマーの業務は続きます。
コンテンツの追加やバージョンアップ対応はもちろん、運用後にバグや不具合が見つかったり、トラブルがあれば迅速に対処するのも重要な業務です。
ゲームプログラマーが「きつい」と言われる9つの理由
ではなぜ、そんなゲームプログラマーは「きつい」と言われることがあるのでしょうか。
その主な理由を9つ、ご紹介します。
納期によるプレッシャーが大きい
まず、リリース日が事前に発表されていたりと納期の延期が難しい業界である上、人員もギリギリであることが多く、納期に追われるという精神的なプレッシャーが大きいことです。
納期を守れなければ企業だけでなくユーザーの信頼にも関わり、他のシステム開発と比べてもプレッシャーを感じやすいため、「きつい」と感じてしまう人も多いかもしれません。
突発的なトラブルも早急に対応しなければならない
納期前の急な仕様変更からリリース後の急なトラブルなど、突発的なトラブルに対してもユーザーやクライアントからの信頼を失わないよう、早急に対応しなければなりません。
新たなトラブルにつながらないよう注意しながら迅速に対応しなければならないため、ストレスに感じることもあるでしょう。
残業が多く納期前は特に激務である
ギリギリの納期やトラブル対応など、激務になりやすく残業や休日出勤が多くなるのも、体力的にも精神的にも負担がかかる原因です。
納期前に急に仕様変更をすることになったり、バグが見つかったりと、納期直前は特に忙しくなりますね。
人手不足の現場では慢性的に残業が発生してしまうところもあり、ワークライフバランスをしっかり取りたいという人には、きつい職種かもしれません。
コミュニケーションスキルが必要となる
ゲームプログラマーの業務には、1人で完結できるものはありません。
様々な役割の人達と協力してチームで開発していきます。
ディレクターやプランナーとの打ち合わせや、効果王などのサウンドを担当するクリエイターなどと、コミュニケーションを取り合って連携しなければなりません。
パソコンに向かってプログラミングをするだけではないため、コミュニケーションが苦手な方には対人関係がストレスになることもあるでしょう。
ユーザーからの厳しい意見にも真摯に対応しなければならない

リリース後に不具合が見つかったり、メンテナンスが終了できなかったりと、努力して真摯に対応していてもユーザーから厳しい意見をぶつけられることも多々あります。
時には自分が携わった愛着あるゲームを酷評されることもあり、精神的にきついと感じるプログラマーも多くいることでしょう。
リリース後も修正対応に追われる可能性がある
リリースしたからといって安心できず、ユーザーに飽きられないための定期的なアップデートやメンテナンス、修正対応も多く発生します。
ユーザーへの影響も大きい場面で、時間の制限もありながら多くの対応に追われるため、リリース前のバグへの対応よりもきついと感じるプログラマーもいるほどです。
常に新たなスキル・技術のアップデートが必要となる
常に進歩し続けているIT業界では、最新の技術を学び続け、実務に取り入れるということが重要になります。
それは、ゲーム業界でも例外ではありません。
ゲーム分野に限らず常に最新の技術をチェックしておかなければならないため、激務の中で休日などにも学ばなければならないことがきついと感じることもありますね。
興味のないゲームも本気で制作しなければならない
企業での審査に通ったものや制作を依頼されたゲームが、どれも自分が面白いと思うものや興味のあるものとは限りません。
個人的に興味のないゲームでも責任を持って制作しなければなりませんが、ゲームの制作は半年〜年単位での長期になるものが多く、モチベーションを維持するのが大変だということもきついと感じる理由のひとつです。
作り手目線になってしまいすべてのゲームが楽しめなくなる
ゲームが好きだというところから転じてゲームプログラマーを目指した方の中には、仕事になってしまったことで作り手の目線で見てしまい楽しめないゲームも出てくるかもしれません。
ゲームのシステムや仕様について気になってしまい純粋な気持ちでプレイできなくなり、趣味のひとつだったゲームが仕事に偏ってしまい、楽しみが減ってしまうのがきついという人もいるでしょう。
ゲームプログラマーのやりがい
これまで挙げたようにゲームプログラマーは大変なことも多い職種ですが、もちろんやりがいを多く感じられる職種でもあります。
納期へのプレッシャーに追われながら長期的に開発に当たっていたゲームが完成したときには、大きな達成感を得られるでしょう。
ゲームが好きでゲームプログラマーを目指した人にとっては、自分の携わったゲームがリリースされている光景や、プレイする人を見たり、評価をもらえたりといった成果が目に見えるため、大きな喜びを感じられるのではないでしょうか。
まとめ
今回の記事ではゲームプログラマーを目指す方やゲームプログラマーとして働く中で「きつい」と感じ始めた方に向けて、ゲームプログラマーが「きつい」と言われる様々な理由についてご紹介しました。
大変なことも多いゲームプログラマーですが、特にゲームが好きだという方にとっては大きなやりがいや喜びのある職種でもあります。
ゲームプログラマーについて知った上で、興味のある方は1度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。