iOSエンジニアとは?仕事内容・平均年収・目指す方法を徹底解説!
iOS向けアプリケーションの開発を行う専門のエンジニアを、iOSエンジニアと呼びます。
そんなiOSエンジニアに興味がある方にとって、詳しい仕事内容はもちろん年収や将来性、またなり方などは気になるところではないでしょうか。
今回はそんな方に向けて、iOSエンジニアについて目指す方法から収入まで、詳しくご紹介したいと思います。
目次
iOSエンジニアとは?
iOSとは、Apple社のスマートフォンであるiPhoneやiPadなどに搭載されているOSのことを指します。
そんなiOS向けのアプリケーションの開発に携わるエンジニアが、iOSエンジニアです。
iOSアプリにはゲームなどのエンタメから実用性の高いものまで多様なジャンルのものがあり、新しいことにチャレンジするための土台とその独創性が強みと言えるでしょう。
ユーザーに向けて新たなiOS向けのアプリを開発し、またその運用や保守などを行うのが、iOSエンジニアの役割になりますね。
iOSエンジニアの主な仕事内容
これまでiOS向けのアプリ開発が主な仕事だとご紹介してきましたが、iOSエンジニアの業務は単に開発業務のみではなく多岐にわたります。
ここでは、iOSエンジニアの主な仕事内容を4つのカテゴリに分け、それぞれ詳しくご紹介します。
アプリケーション開発
iPhone向けアプリなど、iOS上で動作するアプリケーションの開発はiOSエンジニアのメインの業務と言えるでしょう。
特定のプラットフォームで動くネイティブアプリからブラウザ上で動くWebアプリまで、iOS向けの様々なアプリの設計から開発、テストから実際の運用保守までを担います。
ゲームアプリからEC、便利ツールまでアプリケーションの種類も様々ですね。
要件定義・設計
アプリケーション開発においても一般的なシステム開発と同様に、クライアントの要望をヒアリングして設計書に落とし込む、要件定義・設計からスタートします。
クライアントの希望を的確に理解し、また現実的な開発との折り合いをつけてスケジュールや予算なども考慮した設計書を作成します。
開発・テスト
設計書が完成すれば、それに沿って実際にプログラミングに入ります。
開発後も完成すればすぐに納品できるわけではなく、きちんと動作するかどうか、要件をクリアしているかなどのテストを行います。
単体の機能をチェックする単体テストから複数の機能を組み合わせて動作させる結合テスト、実際の環境で動作するかの運用テストなど様々なテストを行って問題がなければ運用に移ることができます。
運用・保守
運用が開始しても、iOSエンジニアの業務は終わりというわけではありません。
問題なく運用できているか監視を行うこと、またアップデートやメンテナンス、トラブル対応などの保守業務も重要な仕事のひとつです。
【項目別】iOSエンジニアの平均年収
iOSエンジニアの平均年収は会社員で約400万〜700万円ほどとされています。
これはあくまで平均で実際には400万円程度の年収のエンジニアから1,000万円以上を稼ぐ人まで非常に大きな幅がありますが、これには、年代や経験年数、スキル、業務形態などで収入が異なってくるという理由があります。
では、実際にテーマ別でどのように年収に違いがあるのか見ていきましょう。年代別
まずは、会社員のiOSエンジニアの年代別の平均年収です。
年代 | 平均年収 |
---|---|
20代 | 約400万~500万円 |
30代 | 約500万~600万円 |
40代 | 約600万~700万円 |
50代~ | 約700万以上 |
初任給の相場は22万円ほどと言われていますが、年齢が上がるにつれて、経験やスキルを積むことができ上流工程に携わることができたり、リーダー的な役割を担うことになったりといったことがあるため、収入も比例して上がっていきます。
年収アップには、経験年数が重要になるということですね。
雇用形態別
次に、雇用形態による年収の違いを見ていきましょう。
雇用形態 | 平均年収 |
---|---|
正社員 | 約400万~700万円 |
派遣社員 | 約350万~500万円 |
パート・アルバイト | 約200万~300万円 |
フリーランス | 約600万~900万円 |
派遣社員、パート・アルバイトの年収に関しては求人サイトの時給額などを参考に算出したもののため前後しますが、派遣社員で時給2000〜3000円、パート・アルバイトで時給1200〜1500円ほどの求人が多い印象でした。
フリーランスの単価平均は約70万となっており、平均年収も正社員よりも高くなっています。
これは、フリーランスとして独立し安定して活動しているiOSエンジニアが高い経験とスキルを持っているためであり、スキルが伴わないまま独立してしまうと案件を受注できず、正社員時代よりも低い年収になるということもあり得ますので注意しましょう。
iOSエンジニアが年収アップを目指すコツ
iOSエンジニアは決して年収の低い職種ではないということが、平均年収からもお分かりいただけたのではないでしょうか。
では、年収に悩むiOSエンジニアが年収アップするにはどうすればよいのか、そのコツをご紹介します。
あらゆるプログラミングスキルを身につける
年収をあげるためには、プログラミングスキルを高めることが必要です。
iOSアプリ開発に用いられるSwift やObject-C のスキルはもちろんですが、幅広いプログラミングスキルを身に着けることで様々な業務に対応できる価値の高いエンジニアになることができます。
JavaやKotlin、RubyといったiOS開発の周辺で利用されるプログラミング言語やSQL、MySQLなどのミドルウェア、GUIアプリの開発経験など、あらゆるプログラミングスキルを学べると良いでしょう。
マネジメントスキルを身につける
iOSエンジニアとして高収入を得ているエンジニアは、プロジェクトのマネジメント業務を担っていることが多くあります。
コミュニケーションをとってチームをまとめることや、スケジュール管理などのマネジメントスキルを身に着けることで、収入アップにつながります。
関連資格を取得する
自身のスキルを証明して新たな業務への信頼を得るために、会社員iOSエンジニアにもフリーランスiOSエンジニアにもおすすめなのが資格取得です。
企業によっては、資格手当などで直接的に収入が上がる場合もありますね。
より高いIT知識を証明できる応用情報技術者試験やマネジメントスキルの証明になるプロジェクトマネージャ試験など、年収を高めるためのスキルに関連する資格の取得を目指すと良いでしょう。
また、フリーランスiOSエンジニアであればそもそも高単価の案件を探すということも大事になってきます。
案件情報サイトやエージェントなどを活用して案件探しも意識しましょう。
iOSエンジニアの主な使用言語
iOSエンジニアは、開発業務で様々な言語やツールを利用しています。
iOSエンジニアにとって必要なスキルとも言える、iOS向けのアプリ開発において主に使用されている言語にはどのようなものがあるのか、見ていきましょう。
Xcode
Xcode は、Apple社が提供している統合開発環境です。
ファイルの管理からコーディング、コンパイルやデバッグに至るまでアプリケーション開発をサポートしてくれる幅広い機能が利用できます。
iOSやApple社製のパソコンに搭載されているMacOSに向けたアプリケーション開発には必須とされるツールのため、iOSエンジニアにとっても欠かせないスキルですね。
Swift
2014年にApple社によって開発・提供された言語であるSwift は、現在iOS向けアプリケーション開発のメインとなる言語です。
C言語をベースとしていますが、スクリプト型言語の特徴を取り入れているため文法が分かりやすく、比較的学習コストが低いと言われています。
開発においても扱いやすい言語のため、多く利用されているiOSエンジニアにとって重要な言語と言えるでしょう。
Objective-C
C言語をベースとしたオブジェクト指向の言語がこのObjective-C になります。
Mac OS Xの標準開発言語として採用されるなど、Apple社製品向けの開発に多く利用されており、iOSエンジニアにとっても欠かせない言語です。
現在はSwiftの登場により、iOS向け開発におけるシェアは減少していますね。
Ruby
日本で開発されたオブジェクト指向のスクリプト型言語、Ruby も、iOS向けアプリケーション開発で利用されることがあります。
前述したSwiftやObjective-Cと比較すると少ない案件数ではありますが、ネイティブアプリの開発に用いられていますね。
Python
近年、注目を集める機械学習やビッグデータを利用したデータ解析などの分野に強みを持つ言語がPythonです。
iOS向けアプリに関しても、iOS向け開発環境のひとつである「 Pythonista 3」の登場により、アプリ開発にPythonの特徴を活かせるようになりました。
それにより、こちらもSwiftやObjective-Cと比較すると数は多くはありませんが、iOSアプリ開発に利用されることのある言語です。
未経験からiOSエンジニアを目指す方法
ここまででiOSエンジニアについて知り、iOSエンジニアに興味はあるけれど、どうやって目指せば良いか分からないという方もいるでしょう。
未経験からiOSエンジニアを目指すには、どのような方法があるのでしょうか。
その方法についてご紹介します。
独学でスキルを習得する
まずは、基礎的なスキルを独学で習得する方法です。
独学では関連書籍やサイトなどを利用して、効率的に学習することが重要になります。
iOSは未経験だけれどエンジニア経験はある、という方は、iOSアプリ開発に必要となるプログラミング言語や開発環境などの基礎的なスキルを習得していきましょう。
ゼロから始めるという方は、合わせてITやプログラミングの基礎知識から学ばなければなりませんね。
スクールに通う
費用はかかりますが、より効率的に学びたい、独学では難しいという方はスクールに通うのがおすすめです。
スクールの中には、Swiftに対応したスクールや、カリキュラムにiOS向けアプリのデザインやリリースが含まれており、iOSアプリ開発についてプロから分かりやすく学ぶことができるところもあります。
独学では挫折しやすいところもあり、スクールに通うことはモチベーションの維持にもメリットがありますね。
現在はオンラインのスクールも豊富にあるため、働きながら学びたいという方にも便利になっています。
実務経験を積む
スキルを身に着けたからといって実務経験がなければ案件は獲得しにくく、はじめからフリーランスで1人で実務経験を積むのは困難です。
実際にiOSエンジニアとして活躍するためには、学んだスキルだけでなく経験も必要です。
そのため、未経験OKな企業などに就職し、会社員として学びながら経験を積んでいきましょう。
iOSエンジニアの将来性
iPhoneをはじめとするスマートフォンは現在も市場を広げており、今後も需要が無くなることは考えにくいでしょう。
また、スマートフォンの普及に伴ってアプリケーションの需要も増加しており、様々なアプリが登場しています。
さらに、IoT (モノのインターネット)が広がり日常の様々な機器はもちろん医療や自動車業界など、様々な業界でIoT機器と連動するアプリケーションの開発が今後も進むことが考えられます。
そういったことからも、iOSエンジニアは将来性の高い職種だと言えるでしょう。
より需要の高いiOSエンジニアを目指す場合は、やはり幅広い業務に対応できるようプログラミングスキルやマネジメントなどのスキルが有効になります。
また、IoT と関連性の高いビッグデータなど、先端分野の知識があると今後の需要に繋がっていくでしょう。
まとめ
今回はiOSエンジニアを目指す方に向けて、iOSエンジニアの仕事内容から年収、また目指す方法までご紹介しました。
将来性の高いiOSエンジニアとして活躍するためには、スキルや経験を積むことが何よりも重要になります。
モチベーションやスキルの証明のために資格を取得するなど、未経験から目指す方も現在iOSエンジニアとして活躍している方も常に学び続け、経験を積んでいきましょう。