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ネットワークエンジニアがきついと言われる理由は?楽なポイントや向いている人の特徴

企業のITインフラのひとつ、ネットワークに携わるネットワークエンジニア。

そんなネットワークエンジニアに興味がある方など、調べていく中で「ネットワークエンジニアはきつい」と耳にしたことがある方もいるのではないでしょうか。

ネットワークエンジニアは、「きつい」と言われることがよくあります。

今回はなぜ、ネットワークエンジニアが「きつい」と言われてしまうのか、その理由とともに、ネットワークエンジニアの楽なポイントや向いている人・向いていない人の特徴まで詳しくご紹介したいと思います。。

そもそもネットワークエンジニアとは?

ネットワークエンジニアとは、ネットワークの設計構築から運用、保守までを行うエンジニアのことを指します。

ITインフラのひとつであるネットワークに携わるためインフラエンジニアと呼ばれることもありますが、中でもネットワークに特化したエンジニアのことを指しています。

具体的にはクライアントとなる企業などの要望をもとにどのようなネットワークシステムにするかという詳細な設計を行い、その設計書をもとに実際に機器や回線を配置してネットワークを構築していきます。

構築後、運用に移ってからもトラブル発生時の対応などを行うなど、ネットワークに関する一連の業務がネットワークエンジニアの仕事となります。

ネットワークエンジニアについてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧下さい。

参考リンク https://www.engineer-route.com/column/17599/

ネットワークエンジニアがきついと言われる理由7つ

では、そんなネットワークエンジニアが「きつい」と言われるのにはどんな理由が関係しているのでしょうか。

よく言われている7つの理由は、次のようなものです。

  • 最初のうちは年収が低い
  • トラブル対応・復旧作業に追われやすい
  • 無理やりでも目標設定を求められる
  • 輪番制による夜勤シフトで生活リズムが崩れやすい
  • 仕事の成果が分かりにくい
  • 関連資格の取得難易度が高い
  • ポジションによってはスキルが身につかない

それぞれ詳しく見ていきましょう。

最初のうちは年収が低い

高収入のイメージもあるネットワークエンジニアですが、経験が浅いエンジニアは運用・保守がメインの業務となり、はじめは年収が低く設定されやすい傾向にあります。

そのため、高い年収を期待しているとそのギャップで「きつい」と感じやすいかもしれません。

経験やスキルを積んで設計構築などの上流工程を任されるようになれば年収を上げることもできます。

資格の取得を目指すなど、自ら意欲的にスキルアップを目指しましょう。

トラブル対応・復旧作業に追われやすい

ネットワークなどのインフラを担当するエンジニアは、運用後のトラブルや不具合の対応を迅速に行わなければなりません

突発的な時間外勤務や残業が発生しやすく、時間的にももちろんですが、早く直さなければならないというプレッシャーなどがあり精神的にも「きつい」と言われる理由のひとつです。

トラブルの原因が分からず改善に時間がかかってしまったり時間によって対応できるエンジニアがいないなど、困難なトラブルに直面してしまうとよりつらいと感じてしまいますね。

無理やりでも目標設定を求められる

基本的にIT企業に所属するエンジニアは目標設定を求められます。

しかし、ネットワークエンジニアの業務内容から定量的な目標を設定するのは非常に難しいでしょう。

無理やりにでも目標設定を求められるため企業で働くネットワークエンジニアは面倒だというのも、「きつい」と言われる原因です。

輪番制による夜勤シフトで生活リズムが崩れやすい

24時間365日稼働し続けるネットワークの保守のため、ネットワークエンジニアも基本的には毎日24時間の監視業務が発生することになります。

輪番制で夜勤も多くなるので生活リズムが乱れやすく、体力的にも精神的にもきつくなってきます。

規則正しい生活がしたいという方には非常につらい勤務形態となるかもしれません。

仕事の成果が分かりにくい

ネットワークエンジニアは仕事の進捗や成果が分かりにくく、達成感ややりがいを感じにくいと言われています。

自分の成長や仕事の大きさなどを可視化しにくいため、モチベーションの維持が難しいという点も「きつい」と感じる理由です。

仕事がルーティン化しやすいのもモチベーションの低下につながってしまいますね。

関連資格の取得難易度が高い

資格取得はスキルアップにも昇給にもつながりますし、IT企業であれば会社からも勧められることがあるでしょう。

しかし、ネットワーク関連の資格の多くは非常に難易度が高いと言われています。

合格には相応の学習時間が必要になりますが、ネットワークエンジニアはトラブル対応や交代制の業務で学習の時間が取りにくい職種です。

昇給を目指して資格を取ろうと思っても、業務と並行しながら自分で時間の使い方を調整して努力することが必要になり、つらいと感じることがあるかもしれません。

ポジションによってはスキルが身につかない

エンジニアは業務の上でもスキルや経験を身に着けながらキャリアアップを図りますが、ネットワークエンジニアは運用保守業務などを担う場合独自のツールなどを利用することも多く、業務上でスキルを身につけることが難しくなります。

また、業務がルーティン化しており新しい仕事に着手する場面も少ないため、習得したスキルを実践する場もなく、新たなスキルも学びにくいでしょう。   

スキルアップには自ら積極的に動かなければなりませんね。

ネットワークエンジニアを楽だと感じられるポイント

ご紹介したように様々な理由から「きつい」と言われるネットワークエンジニアですが、所属する企業や個人の特性によっては、「楽だ」と感じられることもあるようです。

ネットワークエンジニアが楽だと感じるポイントとしては、以下のようなものが挙げられます。

残業が少ない

「きつい」と感じる理由として突発的な残業などの発生が挙げられましたが、企業によっては、完全な輪番制で業務を行っており、自身の担当時間のみ業務を行えば、次の担当者と交代して基本的に定時で帰宅できるということも多くあります。

輪番制のためやはり夜勤が発生するということはありますが、そういった企業を選べば残業の心配がないというのは、楽なポイントと言えるでしょう。

上流工程を担うようになり、ネットワークの設計構築に携われば納期などが設定されることもありますが、下流工程ではワークライフバランスを保ちやすい職種かもしれません。

トラブルが起きるまで暇になる場合がある

特に、上流工程を担うまでのネットワークエンジニアの業務は、主にネットワークシステムの運用保守業務になります。

ネットワークの運用保守は基本的にシステムの監視であるため、トラブルが発生すれば迅速に対応する必要がありますが、逆を言えば、トラブルが発生しない限りはほとんどやることがない、という状況も多いでしょう。

そのため、楽だと感じる方も多くいます。

未経験からでも始めやすい

前述したネットワークの運用保守業務は、その他のエンジニア職種と比較して未経験や初心者からでも始めやすいと言われています。

監視・障害対応などの定型的な業務から始めて、実践的にネットワークの基礎を学ぶことで、ネットワークのスキルを高め、その後のキャリア形成に役立てられるでしょう。

未経験から始める場合には、研修・教育制度が充実しているなど、企業選びが重要になってきますね。

スキルを身につければ高収入を目指せる

ポジションによってはスキルが身につきにくいことも前章でご紹介しましたが、自ら積極的にスキルアップを目指して学び、様々な経験を積んでいけば、上流工程を目指すことができるなど、収入アップを目指すことも可能です。

クラウドスキルやセキュリティなど専門知識を身につければ様々なキャリアパスもあり、高収入を目指すことができるでしょう。

フリーランスとして独立を目指すのもおすすめですね。

リモートワーク可の求人・案件もある

近年では、クラウドサービスの普及とリモートワークの広がりもあり、ネットワークエンジニアでもリモートワークが可能な企業やフリーランス案件も存在します

柔軟な働き方がしたいという人にとっても、ネットワークエンジニアとしてのスキルが役立つ場合があるでしょう。

ネットワークエンジニアに向いている人・向いていない人

ネットワークエンジニアの業務を「きつい」と感じてしまうのは、もちろんご紹介したような理由もありますが人によって向き不向きもあるでしょう。

ネットワークエンジニアに向いている人の特徴には、次のようなものがあります。

  • ネットワークエンジニアに向いている人の特徴
    ルーティンワークが苦にならない夜間勤務が苦でなく、体力がある学習意欲が高い

きついと感じる原因になりやすい、ルーティンワークや交代制での夜間勤務が苦にならない人はネットワークエンジニアに向いていると言えます。

ネットワーク関連機器の設定など、単調で地味な作業をコツコツやれるエンジニアの業務が、トラブルや不具合を減らすことにも繋がっていきます。 

夜勤などをこなしても体調を崩さずモチベーションを維持できる体力も求められますね。

また、自ら積極的に学べる学習意欲の高い人は資格取得や上流工程への移行などで年収を上げやすく、きついと感じる原因を解消することができるため向いているでしょう。

では、逆に向いていないのはどのような人でしょう。

  • ネットワークエンジニアに向いていない人の特徴
    ストレス耐性が低い自己管理が苦手はじめから高収入を求めている

トラブル対応でのプレッシャーや夜間勤務などでストレスがかかりやすい職種のため、プレッシャーやストレスに弱いという方は精神的に疲れやすくなってしまうかもしれません。

交代制や夜勤などで体調面も崩しやすいため、自己管理能力も必要になるでしょう。

またネットワークエンジニアは経験を積み、需要の高い人材になることで徐々に年収が上がる職種です。

ネットワークエンジニアにはじめから高収入のイメージを持っているという人も、スキルアップを図り年収を上げるまでのモチベーションの維持が難しくなるかもしれません。

未経験からネットワークエンジニアになるには?

「きつい」とされる理由や「楽だ」と言われるポイント、さらに向き不向きまで知った上で、ネットワークエンジニアに興味がより出てきたという方もいるでしょう。

未経験からネットワークエンジニアになるには、

  • スキルを身に着ける
  • 未経験OKの求人を探す

というところから始めていかなければなりません。

まずはスキルを身に着ける

まずは、最低限必要となるスキルを身につけましょう。

完全に知識のない状態では、いくら未経験OKの職場でも業務についていくことはできません。

ネットワークやネットワーク機器に関して、TCP/IPの基礎知識など、基礎となるスキルは身に着けていきましょう。

スキルは独学で身に着ける方法もありますが、オンラインでの学習サービスなどもありますので、活用すると良いですね。

資格取得を目標として設定するのも、モチベーション維持にはおすすめです。

未経験OKの求人を探す

基礎的な知識が身についたら、早速未経験OKの求人を探していきましょう。

ネットワークエンジニアの需要は高く、中には未経験OKの求人も存在します。

未経験OKの求人の中にはITの基礎などからしっかりと学ぶことができる研修・教育制度が手厚い企業もありますので、そういった求人に出会えると良いですね。

ネットワークエンジニアにおすすめの資格

資格は、転職時やキャリアアップ、フリーランスの案件獲得など、様々な場面で対外的なスキルの証明として役立ちます。

ネットワークエンジニアにおすすめの資格としては、次のようなものがあります。

  • 基本・応用情報技術者試験
  • CCNA(Cisco Certified Network Associate)
  • AWS認定資格
  • 情報処理安全確保支援士試験
  • ネットワークスペシャリスト

まず取得したいのが、ITエンジニアの登竜門とも呼ばれ、IT・システム開発関連の基礎知識を証明できる基本情報技術者試験と、シスコシステムズが認定しており、ネットワークの基礎知識を証明できるCCNAです。

どちらも応用情報技術者試験やCCNPなどといった上位資格があり、これらを取得すればさらに高いスキルが証明できるでしょう。

まずは基礎レベルからの取得を目指し、実務経験を積んで上位資格の取得を目指せると良いですね。

その他にも、今後さらに需要の高まりが予測されるクラウドスキルを証明できる、著名なクラウドサービス「AWS」に関するAWS認定資格や、セキュリティ面の高い知識を証明できる情報処理安全確保支援士試験なども、ネットワークエンジニアのキャリアアップにはおすすめです。

また、難易度は非常に高いですが、ネットワークエンジニアとしてのスキル・経験に自信のある方は、IPA 情報処理推進機構が実施する国家資格であるネットワークスペシャリストの取得を目指すと、ネットワークに関する高いスキルを証明できますね。

まとめ

今回は「きつい」と言われることの多いネットワークエンジニアの仕事について、なぜきついと言われるのか、その理由や反対に楽だと感じられるポイント、さらに向いている人の特徴などをご紹介しました。

向いていないと感じる訳ではないが仕事がきつくて悩んでいるという方の中には、働き方が影響している場合もあるでしょう。

職場によって、環境が変わることもあります。

そういった方は、転職やフリーランスとして案件に応募することを考えてみるのもおすすめです。

スキルや資格を身に着け、働きやすい環境へとキャリアチェンジを目指しましょう。

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