フリーランスSE(システムエンジニア)の仕事内容・年収・目指し方
システム開発に携わるエンジニア、システムエンジニア(SE)。
現在システムエンジニアとして働く方や、システムエンジニアを目指す方の中には、ゆくゆくは独立し、フリーランスのシステムエンジニアとして活躍したいと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回はそんな方に向けて、フリーランスシステムエンジニアの働き方やメリット・デメリットなどを詳しくご紹介したいと思います。
目次
フリーランスSEの働き方
フリーランスSEの中でも、働き方は様々です。
大きく分けて、「在宅型」「常駐型」「出向型」の3つの働き方がありますが、それぞれどんな働き方なのかを見てみましょう。
在宅型
在宅型はその名の通り、クライアントと契約した案件の開発を自宅や個人の事務所などで行い、予め決められた納期までに納品するという形式です。
場所や時間を縛られずに働くことができるのがメリットで、フリーランスというとこの在宅型のイメージが強いのではないでしょうか。
しかし、SEがフリーランスとして在宅型で働くには成果物を個人で納品できる案件に限られるため、選択肢がそれほど多くはないというのが実情です。
常駐型
常駐型では、フリーランスとして業務委託契約を結んだクライアントの企業に出社し、契約で決められた期間、他のプロジェクトメンバーとともに現場で開発を行うことになります。
契約の際に決定した報酬が期間中は毎月支払われることになるため収入が安定しやすいですが、案件にもよりますが正社員と同じように基本は週5日、出社することが多くなるでしょう。
システム開発はメンバーと現場で協力して行うことが多いため、在宅型と比べると選択肢が多いのもメリットです。
出向型
出向型も常駐型と同様、クライアント企業に出向いて現場で業務を行う形になります。
常駐型との違いは、自ら営業をかけてクライアントと直接契約を結んでいるということです。
直接契約のため高い報酬を得やすいという点はメリットですが、エージェントなどを通すものではなく自分で営業しなければならないため常駐型よりも選択肢が狭まることになりやすいでしょう。
フリーランスSEの主な仕事内容
システムエンジニア、SEと呼ばれるエンジニアは、システム開発において様々な工程を担うエンジニアです。
フリーランスとして独立しても、会社員SEと仕事内容が大きく変わるということはないでしょう。
では、実際にフリーランスSEが行う主な仕事についてご紹介します。
要件定義
まずはクライアントの要望や課題をヒアリングし、それを実現するためにはどんなシステムが必要かという開発のための要件を定義します。
開発期間や作業人数などの見積もりをざっと計算しながら、クライアントの要望と実現可能かどうかをすり合わせ合意をとるという段階ですね。
基本設計
クライアントの合意が得られる見積もりが出来たら、要件を設計書としてまとめる工程に移ります。
まずは、基本設計と呼ばれるシステムの基本機能や画面のレイアウト、データベースやネットワークについて、また全体の業務フローなど基本となる内容を設計書に落とし込んでいきます。
詳細設計
基本となる内容を作成できたら、次に詳細の設計に入ります。
ここでは、例えばこのボタンを押したときにどのプログラムを動かすか、などの機能を実現するために必要な仕組みや処理などを決めていきます。
開発を実際に行うプログラマーがこの設計書を見てスムーズに開発できるレベルまで、詳細に設計書を作成するのが重要です。
テスト・プログラム修正
設計書をもとに下流工程を担当するプログラマーが実際にシステム開発を行ったあと、作成されたシステムのテスト作業を行うのもSEの大切な仕事です。
単体の機能やプログラムの単体テストや複数のプログラムの結合テスト、実際の運用を想定して行われる総合テストなどの様々なテストを行い、不具合が見つかれば修正します。
修正はSEが自ら行うこともありますね。
保守運用
完成したシステムを納品した後もSEの仕事は続きます。
クライアントに安定してシステムを利用してもらえるように、定期的なメンテナンスやトラブル対応などの保守運用も非常に重要な業務のひとつです。
メンテナンスや不具合の対応の他にも、運用するシステムに関する法や制度が改正された際にはそれに合わせてプログラムを修正することもあります。
フリーランスSEの年収相場
フリーランスのSEとして受注できる案件の単価相場は、フリーランス向けの求人サイトを参考にしても40万円程度のものから150万円を超えるものまで様々です。
年収に直しても、単純計算で約480万円〜1800万円ほどと非常に幅がありますね。
これは個人のスキルやプロジェクトが大規模なものかどうか、案件の難しさなどによって変わってくるもので、スキルがあればより高単価の案件に挑戦でき、高収入を得やすくなっています。
より高収入を目指したいというSEの方は、実務経験を積んで技術力や様々なスキルを磨きましょう。
フリーランスSEのメリット・デメリット
では、フリーランスのSEとして働くことにはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。
- フリーランスSEのメリット
- 自由度が高く、柔軟な働き方ができる高収入を得やすくなる様々なスキルや経験を積める
会社員のSEと比べて、自由度が高いというのが大きなメリットです。
テレワークが普及した現代では、フリーランスになればより勤務時間や場所に囚われない働き方をすることができるでしょう。
また働き方だけでなく仕事自体も自分で案件を選択することができるため、自分の興味のある分野にチャレンジしたり、学びたいスキルに合わせて経験を積むことや業務時間を調整して学習にあてる、といったことも可能になります。
給料制ではなく成果がそのまま報酬となるため、スキルを活かせれば高収入が目指せるというのも、独立のきっかけになりますね。
- フリーランスSEのデメリット
- 安定性が無くなってしまう事務作業などの雑務が発生する社会的信用を得にくい
デメリットとしてあげられるのは、まず収入や福利厚生の面での安定性が無くなることです。
案件を獲得できない・病気で働けないといった際には収入がゼロになる可能性もあり、会社の福利厚生など保障も利用できないため保険に加入しておくなど自ら準備しておかなければなりません。
また安定性がないことで、クレジットカードの審査に通りづらいなど社会的信用を得にくいというデメリットもあります。
審査が必要なものなどは、会社員のうちに済ませてしまうとよいですね。
5. フリーランスSEを目指すためには?
SEとして独立するためには、一人で様々な業務をこなせるスキルが必要になります。
もちろんシステム開発に関わる技術力なども重要ですが、その他にも、クライアントや参画するプロジェクトメンバーから信頼を得るためのコミュニケーションスキルなど、身につけておくべきことは多くあります。
また、独立に際して、開業届や各種申告などの事務面を理解しておくことも大切ですね。
こういった様々な準備のためにも、未経験からいきなりフリーランスSEになるのではなく、SEとして企業に所属し経験を積みながら独立を目指すのがおすすめです。
自分に合った案件選びのために、フリーランス向け案件サイトなどを利用して副業で案件を始めてみるというのも良いかもしれません。
まとめ
今回の記事では、独立してフリーランスSEとして活躍することに興味があるという方に向けてフリーランスSEの働き方やメリット・デメリットなどをご紹介しました。
高収入を目指せることや、柔軟な働き方ができるというのはフリーランスSEの大きな魅力です。
SEとしてさらなる飛躍を目指す方は、案件探しなど、独立に一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。