ブロックチェーンエンジニアとは?仕事内容・必要なスキル・将来性も

近年、市場を広げている仮想通貨に関する技術として注目を浴びているブロックチェーン技術。
現在エンジニアとして働く方やエンジニアを目指す方は、そんなブロックチェーンを扱うエンジニア、ブロックチェーンエンジニアについてご存知でしょうか?
今後のキャリアアップやキャリアチェンジを考えている方に向けて、今回はブロックチェーンエンジニアとはどんな職種なのか、仕事内容や将来性まで詳しくご紹介したいと思います。
目次
1. ブロックチェーンエンジニアとは?

冒頭でお話したように、ブロックチェーンとは仮想通貨ビットコインの根幹技術として開発された技術です。
ブロックと呼ばれる取引のデータ単位を暗号技術を用いてネットワークでつなぐことで、データベースの一部を共有しデータの連携を容易にするという、分散型のデータベース技術のことを呼びます。
ブロックチェーンによって取引データの改ざんなどが困難になり、匿名性を高めてセキュリティを向上させる役割があります。
誰でも参加できるパブリック、特定の管理者が管理しているプライベート、管理者を複数人持つコンソーシアムの3タイプがありますが、仮想通貨で利用されているのはパブリックのブロックチェーンが主になります。
近年では仮想通貨だけでなく金融分野など様々なシステムに利用されていますね。
そんなブロックチェーン技術に携わるのがブロックチェーンエンジニアです。
ブロックチェーン自体の実装やブロックチェーンを活用したサービスの開発などを行います。
2. ブロックチェーンエンジニアの仕事内容
大まかにブロックチェーンに関するエンジニアといっても、実際の業務にはどのようなものがあるのかピンとこない方もいると思います。
ここでは、ブロックチェーンエンジニアの仕事内容を主に4つの項目に分けてご紹介します。
2-1. ペイメントサービスの開発
まずはペイメント、つまり決済サービスの開発です。
電子マネーやキャッシュレス決済、ECサイトの利用など電子的な金銭の支払い機能を実装するには不正利用の防止のためにブロックチェーン技術を使っています。
ブロックチェーンを用いることでマイクロペイメントと呼ばれる少額の決済にも手数料をかけずに利用できるのもポイントですね。
そういった機能の開発・実装にはブロックチェーンを扱うスキルのあるブロックチェーンエンジニアの存在が欠かせません。
2-2. アプリケーションの開発
上記のようなペイメントサービスをはじめとして、シェアリングサービスや不動産取引など、様々な分野でブロックチェーンが活用されています。
それらのブロックチェーンを用いた多くのアプリケーション開発もブロックチェーンエンジニアの仕事になります。
2-3. 独自ブロックチェーンの開発
もともとあるブロックチェーンを活用して開発を行ったり既存のものに機能を追加して利用する、などといったことだけではなく、ブロックチェーンエンジニアが独自のブロックチェーンを開発することもあります。
クライアントの要望に対応できるブロックチェーンを開発するためには、ブロックチェーンの仕組みを深く理解し高度な知識と実践力が無ければいけません。
ブロックチェーンエンジニアの仕事の中でも高いスキルを求められる、やりがいのある業務と言えるものかもしれませんね。
2-4. ブロックチェーン技術に関する研究
ブロックチェーン技術は、まだまだ歴史の浅い技術です。
すでにそのアルゴリズムが完成されたものというわけではなく、まだまだ研究の余地があると言われているため現在も常に研究が続けられ、日々進化を遂げていっている発展途上の技術なのです。
そんな新しいブロックチェーン技術を研究・開発するのもブロックチェーンエンジニアの大事な仕事になります。
もちろんブロックチェーンエンジニア全員がその業務に当たっているわけではなく、研究所などの研究機関が必要となるため、それが可能な大企業でのみ研究が行われています。
研究業務に携わるためにはより専門的な知識と論文などから最新の動向を理解する力など高度なスキルが必要になります。
3. ブロックチェーンエンジニアに求められる2つのスキル
では、ブロックチェーンエンジニアになるためにはどんなスキルが求められるのでしょうか。
ブロックチェーンエンジニアとして活躍するには、主に2つのスキルが必要になります。
プログラミングに関するスキル
ブロックチェーンエンジニアも他のエンジニアと同様にプログラミングスキルは必須になります。
ブロックチェーンそのものの開発やブロックチェーンを活用したアプリケーションやサービスの開発にはもちろんプログラミング言語が用いられますので、そこで利用するプログラミング言語のスキルは欠かせませんね。
ブロックチェーンを用いた開発で多く利用されている言語の例には、以下のようなものがあります。
- C++(ビットコインの開発に採用されており、ブロックチェーン自体の開発にも利用する)
- Go言語(イーサリアムなど、著名な仮想通貨の開発で多く使われている)
- Ruby(初心者も学習しやすく、Webアプリ開発の場で多く使われている)
- JavaScript(Web開発でよく用いられており、ブロックチェーン関連のライブラリが豊富である。ビットコインなどの仮想通貨にも対応している)
ブロックチェーン技術・暗号技術に関するスキル

ブロックチェーンの仕組みや問題点を理解しておくことなど、ブロックチェーンを実装するための知識・スキルはもちろん必須です。
それに加えて欠かせないスキルが、ブロックチェーンに利用されている暗号技術の知識です。
文書の改ざんを防ぐ『電子署名』や情報漏洩を防ぐために情報を変換する『ハッシュ関数』、情報を暗号化する『公開鍵暗号』など、長く使われているものから最新の技術に至るまで、暗号技術に関する深い理解が必要になります。
暗号技術には関連書籍も多いため、まずは専門書から学習を始めると良いですね。
4. ブロックチェーンエンジニアの将来性
結論からお話すると、ブロックチェーンエンジニアの将来性は高いと言われています。
暗号通貨の広がりも理由の1つですが、その他にもブロックチェーンが多く用いられているペイメントサービスは現在増加の一途を辿っていることがあります。
近年ではキャッシュレス化が進んでおり、電子マネーを利用する人やECサイトを利用する人が非常に増えています。
そういったペイメントサービスはもちろん、金融分野や食品、行政に至るまで新たにブロックチェーンを利用する業界も続々と増えており、今後もブロックチェーンの需要の増加が予想できます。
比較的新しい技術であるため専門的な人材が需要に対して不足していることもあり、それを扱うブロックチェーンエンジニアの需要は高く、将来性に不安はないでしょう。
しかし、ブロックチェーンエンジニアは高い知識とスキルを必要とする職種です。
未経験のエンジニアがいきなり転職し、安定収入を得るというのは難しいでしょう。今のうちから様々な案件に挑戦し開発業務に関する実務経験を積みながら、並行して徐々にブロックチェーン技術を習得していくのがおすすめです。
ブロックチェーンエンジニアに関するよくある質問


ブロックチェーンエンジニアとは、暗号技術を用いた分散型のデータベース技術、ブロックチェーン技術に携わるエンジニアのことを指します。
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ブロックチェーンエンジニアはブロックチェーンそのものの開発からブロックチェーンを活用したサービスの開発、また新たなブロックチェーンの研究までを業務としています。
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ブロックチェーンはペイメントサービスをはじめとして様々な業界で活用され始めている注目の技術です。それを扱うブロックチェーンエンジニアの将来性も高いと言えます。
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