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「Webエンジニアはきつい」と言われるのはなぜ?その対処法や仕事の魅力も紹介!

Web上で動作するアプリケーションやシステムなど、様々なWebサービスを開発するWebエンジニア。

Webエンジニアの業務に興味を持ち、就職や転職を考えている方の中には、インターネット上の口コミや経験者などから「Webエンジニアはきつい」という声を聞き、不安や疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

今回はそんな方に向けて、Webエンジニアの仕事がなぜきついと言われてしまうのか、その理由を解説します。

きついだけでないWebエンジニアの仕事の魅力や転職時に気をつけるポイントなども合わせてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

そもそもWebエンジニアとは?

そもそもWebエンジニアとは、冒頭でもご紹介したようにWebサイトやモバイルサイトなど、Web上で動作するアプリケーションやシステムなどのサービスを開発するエンジニアのことを指します。

Webエンジニアは担当する役割によって、「フロントエンドエンジニア」と「バックエンドエンジニア」の大きく2つに分けられます。

フロントエンドエンジニアは、「フロントエンド」と呼ばれるユーザーが直接見ている画面内の設計開発を行うエンジニアです。

対してバックエンドエンジニアは、ユーザーの目には入らないサーバー側での動作など、裏側の構築・運用を行う職種になります。

企業や人によっては両方の領域を担当するエンジニアもいたり、どちらかのみをWebエンジニアと呼んだりすることもありますが、基本的にはWeb上のシステム・アプリに携わるエンジニア全体を「Webエンジニア」と呼びます。

Webエンジニアの仕事がきついと言われる理由

実は、Webエンジニアの仕事は、「きつい」と言われることが少なくありません。

それではなぜ、「きつい、辛い」といったイメージが付いてしまったのでしょうか。

Webエンジニアの仕事がきついと言われる主な理由を、5つご紹介します。

作業スピードが重要視される

まず、他のエンジニア職種と比較してスピードが重要視されることです。

Webエンジニアの開発は、「アジャイル開発」と呼ばれる手法で行われます。

アジャイル開発では全ての計画を立ててから開発に移る「ウォーターフォール開発」とは異なり、開発工程を分割し設計→開発→テストを繰り返して開発を行うため、顧客の要望に柔軟に対応できるというメリットがあります。

しかし、その分仕様変更も発生しやすいのでスケジュール管理が難しく、作業スピードも求められるため時間に追われやすくなってしまいます。

業務の属人化が起こりやすい

2つ目は、業務が属人化しやすいことです。

Web開発の場ではエンジニアがそれぞれスキルをもとに担当を持って開発を進めるため、自分の担当領域の業務が他の人には分からない、できないということになってしまいがちです。

このような状況の背景には、人手不足の問題があります。

特にエンジニアの数が少ないベンチャー企業などではシステム全体を担当するなどといった場合もあり、トラブルの際に自分がいなければ対処できない、と休みが取りにくくなってしまったりということも起こり得ますね。

激務・残業続きになりやすい

次に、激務や残業続きになりやすいということです。

これは1つ目・2つ目の原因とも関わってきますが、顧客の無理な要望によって急な仕様変更が発生してしまうことや、突然のバグや不具合に対応しなければならないといったことが起こってしまい、スケジュール通りに業務が進まずに残業となってしまうことがあります

もちろん所属する企業にもよりますが、特に納期前など繁忙期には残業が続いてしまうこともあるでしょう。

技術変化が著しい

IT業界は技術の変化・進化が著しい分野です。

近年ではAIやAWSをはじめとしたクラウドサービスを利用した開発も行われていたり、Web開発で注目されている「React」「AngularJS」などといったフレームワークやライブラリも、数年前には使われていなかったものです。

技術の移り変わりが激しいため、情報収集や学習を怠るとエンジニアとして成長できず、仕事の幅も狭まっていってしまいます

常に新たな技術を学び続けなければならず、業務時間外の時間をあてなければならないこともあるため「きつい」と感じる人も多いのでしょう。

職場・業務内容によって収入の幅が広い

5つ目は、収入の幅が広いということです。

例えば、ベンチャー企業のWebエンジニアと上場企業のWebエンジニアでは年収に大きく差があります。

また、Webエンジニアの中でもフロントエンドエンジニアの年収が約550万円から600万円ほどとされているのに対し、バックエンドエンジニアでは約600万円から800万円ほどと、業務内容によっても収入が違ってくる場合があります。
もちろんスキルや経験によって年収を上げることもできますが、同じWebエンジニアの仕事をしていても所属する企業や業務の内容によって収入に差が出るため、別の企業のエンジニアや別の領域を担当するエンジニアと比較してしまい、モチベーションが低下してしまうということもあります。

Webエンジニアの魅力

様々な理由から「きつい」と言われてしまうWebエンジニアの業務ですが、もちろん、それを覆すだけの魅力もあります。

「きつい」と言われるWebエンジニアに従事している人が感じる大きな魅力とは何なのでしょうか。

将来性がある

まずは、その需要と将来性です。

IT化が進み世の中になくてはならないものとなっている今、エンジニアという職種の需要は高く、人材が不足していることが世界中で大きな問題となるほどです。

様々なWebシステム・アプリケーションが普及している現代では、それらを開発し、運用管理する立場であるWebエンジニアの需要ももちろん高く、将来性が高い職種であることが魅力のひとつです。

柔軟性のある働き方ができる

働き方が比較的自由で、柔軟性があることも大きなメリットです。

近年ではコロナウイルスの流行によりリモートワークが急激に発達・普及しましたが、特にWebエンジニアの仕事は出社する必要がなくオンラインで行える業務が多いため、他の職種と比べても多様な働き方が可能です。

フリーランスで在宅勤務を行うWebエンジニアも多くいますし、需要が高いことから転職も比較的しやすいでしょう。

幅広い業界・分野で活躍できる

前述したようにIT化が進む現代では、どんな業界・分野でもITの技術を利用して業務を行っています。

そのため、一度Webエンジニアとしてプログラミングのスキルや経験を積めば、幅広い分野で活躍することができます

さらに、プログラミングの言語や開発スキルは世界共通です。

海外でもエンジニアの人材は不足しているため国内外を問わず需要は高いでしょう。

海外での活躍を目指す方、海外での仕事に興味がある方は、スキルの高いWebエンジニアを目指し技術を身に着けていくことをおすすめします。

未経験からでも目指すことができる

Webエンジニアは、未経験からでも努力次第で目指すことができる職種です。

現在はスクールやオンラインの講座、学習サイトや参考書なども豊富にあるため、ITの基礎やエンジニア業務に必要なプログラミングスキルも継続的に学習できれば身に着けることができるでしょう。

比較的難易度の低い言語などもありますので、まずは基礎から学びステップアップして行きましょう。

Webエンジニアに向いている人の特徴

Webエンジニアを「きつい」と感じるかどうかには、向き不向きなども関係しています。

Webエンジニアに向いているとされる以下のような特徴を持つ人は、きつさを感じにくくやりがいをもって働くことができるのではないでしょうか。

  • 論理的思考力がある
  • 最新の技術を積極的に学べる
  • 臨機応変に対応できる
  • 集中力がある

Web開発では、クライアントの要望に沿った設計開発や不具合発生時の対応など、情報を整理しながら論理的に思考することが必要になります。

そのため、もともと論理的な思考が得意だという人、また不具合の発生や急な仕様変更に臨機応変に対応できるという人は向いていると言えるでしょう。

また、「きつい」と感じる理由にも挙げられているように、IT業界は技術変化が激しいため、常に学び続けなければなりません。

そのため、情報を素早くキャッチでき、積極的に学習することが苦にならないという人もモチベーションを保って働くことができるでしょう。

Webエンジニアの仕事がきついと感じたときの対処法

現在Webエンジニアとして働いており「きつい」と感じている方、また今後「きつい」と感じてしまった場合には、どのような対処をとればよいのでしょうか。

きつい場合にできる対処としては、次の3つが有効です。

(1)キャリアアップを目指す

きついと感じる理由にもよりますが、スキルを磨きキャリアアップすることで解消できるケースもあります。

スキルを高めることにより業務を効率化でき、開発のスピード感などが苦になっている場合などに有効です。

また、キャリアアップしマネジメントを行う立場や設計を行う立場になることができれば、トラブルの対処など残業が起こりやすい範囲の担当ではなくなり、労働時間が改善される場合もあるでしょう。

(2)転職する

長時間の労働などが負担となっている場合には、勤める企業の体制に問題があるでしょう。

条件を確認しながら、体制の整った企業に転職を考えると良いですね。

また、向き不向きなどからWebエンジニア職そのものがつらいと感じる原因になっているという方は、ほかのエンジニア職への転職もおすすめです。

もちろんスキルを身につけなければなりませんが、エンジニア職は様々あり、それぞれ業務内容が異なるためより向いている職種が見つかることも考えられます。

中にはWebエンジニアのスキルを活かせる職種もあるでしょう。

(3)フリーランスとして独立する

転職と同様、勤める企業の体制に不満がある方は、Webエンジニアとして独立しフリーランスになるという手もあります。

フリーランスでは比較的自由な働き方ができるため、労働環境を「きつい」と感じていた方は改善が期待できるでしょう。

しかし、フリーランスでは自身で案件を獲得しなければ収入を得られなくなってしまうため、すでに高いスキルや豊富な経験を持っているという方におすすめの方法です。

Webエンジニアのキャリアパス

きつい場合の対処法のひとつとして、スキルを磨きキャリアアップすることや、他職種への転職についてご紹介しました。

Webエンジニアには、様々なキャリアパスがあります。

以下に代表的なキャリアパスをご紹介しますので、転職のご参考にしてみてください。

Webディレクター

Webディレクターは、Webサービスなどの開発において企画やプロジェクトの管理などを行う職種です。

Web開発のスキルも活かしながら、クライアントと開発をつなぐ役割を持ちます。

フルスタックエンジニア

フロントエンドとサーバーエンド、両方の開発を1人で行うことができるエンジニアをフルスタックエンジニアと呼びます。

密接にかかわる両者のチームをを繋いだり、柔軟な対応が可能なため需要が高いでしょう。

テックリード

テックリードは、経営の上で技術面の意思決定を行う重要な役割です。

企業にとって最適なシステムの設計を目指すため、幅広い知識が必要になります。

プロジェクトマネージャー

マネジメント能力を身に着け、プロジェクトや参加するメンバーのマネジメントを行う、プロジェクトのまとめ役的な役割を持つのがプロジェクトマネージャーです。

マネジメント能力はもちろんですが、メンバーのサポートを行うため技術スキルももちろん求められます。

転職で確認しておくべきポイント 

残業の有無や業務形態など、「きつい」と感じるポイントがあるかどうかは企業によって様々です。

Webエンジニアとして就職を考えている方、現在の企業から転職しようと考えている方は、企業選びの際には例に上げたようないくつかのポイントを必ずチェックしておきましょう。

  • 平均残業時間がどれくらいか
  • 有給休暇の取得率
  • 離職率
  • 業務形態

業務形態には「自社開発」と「受託開発」の2種類があり、受託開発では社外のクライアントから依頼を受けて開発・納品するため納期に融通がききにくく、仕様変更も発生しやすくなります

幅広い仕事が経験できスキルを高めやすいというメリットもありますが、仕様変更による残業などがきついと感じていた方などは考慮すると良いでしょう。

このように、特に自分が重要視するポイントや転職のきっかけとなったポイントなどはしっかりと確認しておき、より働きやすい企業を選べると良いですね。

まとめ

今回の記事では、Webエンジニアに興味のある方に向けて、Webエンジニアが「きつい」と言われやすい理由とその対処法などをご紹介しました。

もちろん、Webエンジニアにはそれを超える魅力もあり、向いている方に取っては大きなやりがいのある職種です。

「きつい」と聞いて不安を覚えており、自分には無理かもしれないと思っていた方は、ぜひこの記事で理由と改善できるポイント、またWebエンジニア業務の大きな魅力について知り、就職や転職の際に参考にしてみてくださいね。

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