5Gと6Gの違いとは一体何?将来を見据えて勉強しよう!

目次
そもそも「G」とは?
「G」とは「Generation(世代)」の略で、モバイル通信技術の進化を示す単位です。
1Gは1980年代に登場し、音声通話のみが可能でした。
1990年代の2Gではデジタル通信が導入されメールの送受信ができるようになりました。
2000年代の3Gではインターネット接続が可能になりスマートフォンの普及を後押ししました。
2010年代の4Gでは高速データ通信が実現し、動画視聴やSNSが一般化しました。
現在の5Gはさらに高速・低遅延・多接続を可能にし、IoTやAI技術の発展に貢献しています。
そして、2030年頃に登場予定の6Gは、5Gを超える超高速通信と超低遅延を実現し、より高度なデジタル社会を支える技術となると期待されています。
テレビやCMなどで5Gや6Gの話題が出ていることが多いのですが、5Gと6Gの具体的な違いは何かわからないという方も多いでしょう。また、「5Gもまだ理解していないのに6Gと言われても…。」という方も多いです。
そして、「5Gは何となくわかるけど、6Gは一体何が違うの?」という方も少なくありません。
そこで今回は、5Gと6Gの違いを簡単にご説明します。また、5Gの特徴のおさらいや、6Gになることで良くなること、世界は今後どう変わるかなどもご紹介しますので、気になる方は、ぜひ参考にしてくださいね。
5Gとは?

まずは、5Gについておさらいしていきましょう。
2020年に、5Gの商業利用がスタートしました。5Gは、スマホなどをネットワークでつなぐための通信規格の一つです。
5Gの通信速度は、10~20Gbps、通信での遅延は約1ミリ秒、端末の同時接続は多数となっています。
5Gは、私たちの生活を劇的に変えてくれた通信技術で、動画などの大きいデータの読み込みが4Gに比べて速くなり、オンライン会議も遅延がほとんどなくスムーズになっているのです。
もともと通信サービスは、人と人とのコミュニケーションを支える役割を担ってきました。それが5Gでは、工場の自動化や医療の遠隔操作、自動運転など産業を支える社会基盤としての性格が強くなっています。
6Gとは?

では、5Gに続いて出現した6Gとは一体何なのでしょうか。
5Gの日本での商用サービスは2020年の春にスタートしたばかりです。しかし、世界を見渡せばもう6Gの研究開発が活発になっています。
6Gは、通信速度が5Gの10倍になるとされており、4Gと比較すると100倍も速くなる通信技術です。これを見ただけでも、通信速度が非常に速くなるという事がわかります。
そんな6Gは、2029年には標準化し、2030年代には商用化されるとも言われています。
また、6Gはネットワーク及び端末デバイスの超低消費電力と低コスト化の実現により、スマホなどのデバイスが充電不要になることが予想されます。
5Gと6Gの違いについて
では、5Gと6Gの違いを具体的に見ていきましょう。
4Gや5Gはデジタル化とコネクティビティが特徴となっていましたが、6Gはこれらにプラスし、通信や計算、保存が融合したスマート化がキーワードになるでしょう。
実世界で遠く離れた場所に自分の立体映像を送り、現実と同じようなコミュニケーションが取れたり、バーチャルの自分がオフィスで働く高度なテレワークが実現出来たりするでしょう。
また、実世界にいるときと同じような感覚でバーチャル空間へアクセス出来たり、スポーツ・旅行などの体感が必要になるエンターテインメントをリモートで楽しめたりできます。
例えば、忙しくてなかなか実家に帰れない場合でも、6Gなら立体映像を使って実家に帰省できるのです。
5Gの立体映像では、「これは映像である」と判断出来てしまいますが、6Gでは立体映像か本物の人間なのか、見分けがつかなくなるとも言われています。
本物の人間がわざわざ移動しなくても希望する場所へ人物を登場させることができるので、リモートワークでも活用されることが考えられます。
6Gで良くなることとは?
最後に、6Gで良くなることを分野別や業界別でご紹介します。あなたの生活も、6Gで変化するかもしれませんね。
【医療業界】
6Gによって大きく革命が起こると言われているのが医療業界です。
6Gになると通信速度が非常に速くなりラグが全く感じなくなります。すると、遠隔操作でも手術ができるようになるでしょう。
自宅にいながらでも手術などができるようになるので、緊急手術の場合でも、対応ができるようになるのです。
また、に日本国内では困難な手術の場合でも、各国の名医が場所を問わずに遠隔操作できるようになるので、救える命も増えていくでしょう。これは、大きな医療の進歩と言えますね。
さらに、情報の供給がスムーズになることにより、必要な情報をすぐに伝えられます。このように、通信速度が速くなると、医療が大きく進歩することが考えられるのです。
【ゲーム業界】
6Gが普及するとゲーム業界にも大きな影響を与えます。6Gは遅延することがほとんどないので、オンラインゲームが飛躍的に進歩するでしょう。
遅延がないことによってゲームに公平性が増し、大人数でもスムーズに対戦できます。それゆえに、これまでではできなかったようなゲームのジャンルも増えていくでしょう。
また、Googleが開発したデバイスさえあればどんな人でも平等に遊ぶことができるGooglestudiaも大きく飛躍することが予想されます。すべてのゲームはクラウド化が当たり前のような時代になる可能性もあるのです。
さらに、今のVRは有線で動きが制限されてしまいますが、6GになるとVRも無線になって、これまでより快適にゲームができるでしょう。
【スマホゲーム業界】
6Gの普及によってスマホゲームも大きく進化します。
6Gになってクラウド化が進むとソーシャルゲームよりもスマホで家庭用ゲームができるようになります。自宅にいるときは大きなテレビで、外出先ではスマホで、というように、いろいろなゲームの楽しみ方ができます。
【日常生活】
6Gの特徴である超高速・大容量の無線技術は、五感による現実の体感以上の新たなサービスを提供してくれるでしょう。
端末もスマートグラスのようなウェアラブルな製品の普及が予想されます。
現実レベルのVRやAR体験が複数のユーザー間でリアルタイム共有され、サイバー空間上での共同作業も可能になるかもしれません。また、無線信号を使った給電技術でデバイスが充電不要になると、バッテリーの駆動時間も心配無用です。
また、新しいコミュニケーションツールが登場するかもしれません。遠隔地にいる人間の3Dホログラムを現実世界に映し出すことによって、目の前で話しているかのようなリアルタイムコミュニケーションも可能になるでしょう。
さらに、店舗などでは無人化が進み、3Dホログラムによる接客や、AI技術と組み合わせて表情などを読み取って動くインタラクティブな遠隔ロボット接客の実現も考えられます。
スポーツ観戦も、自宅にいるのにまるで会場にいるような臨場感を味わえるサービスがスタートすると言われています。
【視覚での効果の変化】
5Gではスマホで4Kや8Kの動画を見ることができる時代が訪れます。
その先の6Gでは、さらに解像度の高い16Kの動画の生配信でも、タイムラグを感じることなくスムーズに見られるようになるでしょう。
今でも十分キレイだと思っている動画でも、さらにキレイに見えるかもしれませんね。
また、動画がホログラムのように立体化するなど、まるでSF映画の世界が現実になることはそう遠くないかもしれないのです。
【自動運転と交通システム】
6Gは超低遅延(1ミリ秒以下)と高信頼性を実現し、自動運転技術を大きく進化させます。車両同士や交通インフラとのリアルタイム通信が可能になり、従来の5Gよりも高度な衝突回避や最適なルート選択が実現できます。
また、AIとの連携により、自律走行の精度が向上し、信号のない交差点でもスムーズな走行が可能になります。
さらに、ドローンによる物流の効率化や、都市全体の交通管理システムの最適化も期待されています。
6Gの導入により、渋滞の大幅な削減や交通事故の抑制が可能になり、安全かつ快適な移動環境が整うでしょう。
特に、MaaS(Mobility as a Service)との融合が進むことで、都市部だけでなく地方の交通問題も改善されると予測されます。
【産業オートメーションとIoT】
6Gは、工場や物流センターなどの産業分野におけるオートメーションを加速させます。
超多接続通信が可能になり、数百万台規模のIoTデバイスを同時接続できるため、あらゆる機械やセンサーがリアルタイムで情報をやり取りし、生産ラインの完全自動化が進みます。
また、AIとの組み合わせにより異常検知や自動メンテナンスが可能になり、ダウンタイムを大幅に削減できたり、ロボットやAGV(無人搬送車)が6Gの超低遅延通信を活用し、より精密かつ柔軟に動作できるようになることが考えられます。
これにより、少量多品種生産が容易になり、企業は市場の変化に迅速に対応できるようになります。
6Gはスマートファクトリーの実現に不可欠な技術となり、産業全体の競争力を向上させるでしょう。
【環境モニタリングとスマートシティ】
6Gの広範囲な通信能力と高精度のデータ解析技術により、環境モニタリングが劇的に向上します。
都市や自然環境にセンサーを設置し、リアルタイムで大気汚染や気温変化、災害の兆候を検出することが可能になります。
例えば、6Gを活用したスマートシティでは、交通量やエネルギー消費をリアルタイムで分析し、信号制御や電力供給を最適化できたり、農業分野では、土壌の水分量や作物の成長状況をセンサーで把握し、適切な灌漑や肥料管理を行うことで収穫量の向上が期待できます。
さらに、6Gは災害対策にも貢献し、地震や台風などの自然災害の早期警戒システムの精度を高め、被害を最小限に抑えることが可能になります。
これらの技術により、持続可能な社会の実現が加速するでしょう。
6Gの課題と展望
6Gの導入には、技術的な課題と社会的な問題の克服が必要です。
まず、6Gの通信インフラを整備するには莫大なコストがかかります。
特に、6Gはテラヘルツ帯の高周波を利用するため、通信エリアを広げるには膨大な数の基地局が必要となり投資の負担が課題となりそうです。
また、データの高速処理に伴い、消費電力の増加が懸念され省エネ技術の開発が不可欠です。
さらに、6GではAIとIoTの活用が進むことで、個人情報や機密データのセキュリティリスクも増大するため、より高度な暗号化技術やプライバシー保護の仕組みが求められますが、これらの課題を乗り越えることができれば、6Gは社会に革新をもたらし、より快適で便利な生活を実現する鍵となるでしょう。
6Gの本格的な普及は2030年頃と予測されており、その進展が注目されています。
まとめ
5Gと6Gの違いや、5Gと6Gの特徴、また、6Gで良くなることなどはしっかり理解できましたか?
5Gでも十分な生活を送れていると感じる方でも、6Gでより快適な暮らしが実現できるかもしれません。
ご紹介したように、6Gになると私たちの暮らしは激変していくでしょう。
6Gは、幅広い分野や業界で私たちの生活を向上してくれます。
5Gが商業利用されて間もないのですが、6Gの開発は既にスタートしており、サービス開始も予定されています。 ぜひ、6Gで変化することや良くなることをチェックし、快適な生活を送ってくださいね。